Photoshopのブラシで描くイラスト手法 | ||
かすれた質感を強調したクレヨンタッチのイラスト |
クレヨン風のタッチを表現するためのポイント
クレヨンのかすれたテクスチャを再現する
線からはみ出るようにラフに彩色する
不透明度の高いはっきりした色で描く
クレヨンで描いたようなタッチにするためには、いかにもそれらしいかすれ具合を再現することが大切だ。また、このかすれを見せるために、大きめのブラシを用いて、線からはみ出すようにラフに彩色するといいだろう。
クレヨン風のタッチを表現するためのブラシ設定
(クリックすると画像が大きく表示されます。)
ここでは、[ドライメディアブラシ]の[ワックスクレヨン(厚塗り)]を使用して、クレヨンの質感を表現した。また、ペンタブレットを用いるときは、ブラシパネルの[その他]で[コントロール:筆圧]と設定しよう。
クレヨンタッチのイラストづくりを実演! |
背景レイヤーを茶色で塗りつぶす
1-1
まず、イラストを描くためのベースをつくる。新規ファイルを1,240pixel四方のサイズで作成。続いて描画色を赤茶色にし、編集メニュー→“塗りつぶし...”で[使用:描画色]として実行する。これで背景レイヤーを茶色で塗りつぶした1-1。
人物と猫の輪郭線をブラシツールで作成する
2-1 (クリックすると画像が大きく表示されます。)
2-2
次にブラシツールを選択し、ブラシパネルメニュー→“ドライメディアブラシ”を選択してブラシを追加。ここから[ワックスクレヨン(厚塗り)]を選択する。さらに、[マスター直径:10]としてから2-1、[その他]の[インク量のジッター]を[コントロール:筆圧]に設定。続いて新規レイヤーを作成し、レイヤーパネルで[描画モード:乗算]に設定。描画色を黒にしてから、このブラシで、イラストの輪郭を描く2-2。
ブラシツールでイラストを描いていく
3-1
3-2
3-3
続いて背景レイヤーを選択し、描画色を変えながら色彩を施す3-1。イラストの輪郭線からはみ出るように、ざっくりと描いたほうがより質感を強調できる。さらに影や光など、細かい部分も描き加えていく3-2。これでイラストはほぼ完成だ。クレヨンのタッチが再現されているのがわかるだろう3-3。
全体にテクスチャを重ねて質感を強調
4-1
ここで、最前面に新規レイヤーを作成。このレイヤーを白く塗りつぶす。さらに、描画色を黒にしたあと、ブラシツールを選択し、ブラシパネルで[マスター直径:200]に変更して色を塗る4-1。このレイヤーを[描画モード:オーバーレイ]、[不透明度:15%]とした。
完成
クレヨンタッチで描いたイラストの前面に、ブラシツールで作成したテクスチャが、うっすらとかかったら完成だ。ブラシツールで濃淡をつけながら模様を描くと、よりテクスチャの質感を強調できるだろう。
本記事は『MdN』2009年7月号(vol.183)からの転載です。
そのほかには下記のような記事が掲載されています。
(クリックすると画像が大きく表示されます。)
特集のすべての記事は誌面でお読みになれます。
月刊『MdN』掲載記事号の情報はこちら!