東芝、阪大の気象レーダーを活用した豪雨検知システムの実証実験を開始
東芝、阪大の気象レーダーを活用した豪雨検知システムの実証実験を開始
大阪大学大学院工学研究科の牛尾知雄准教授らの研究グループと大阪府、株式会社東芝は、フェーズドアレイ気象レーダーを活用して豪雨発生の予兆を検知するシステムの実証実験を、情報通信研究機構などの協力により開始した。実証期間は2年間を予定している。
今回の実証実験では、積乱雲の発生過程の3次元構造を30秒以内で観測できるフェーズドアレイ気象レーダーと、降雨量を正確に観測できるMPレーダーのデータをあわせて解析することで、ゲリラ豪雨の発生を事前に情報提供する。この結果は大阪府の水防本部や出先事務所などに設置されたシステムにメールで配信するとともに、パトランプも点灯させて通知する。同システムを大阪府内10カ所で運用し、防災対策におけるシステムの有効性を検証する。
大阪大学は、フェーズドアレイ気象レーダーの観測データを提供するとともに、気象データ解析結果の評価を行って、防災の観点からシステムの有効性を検証する。大阪府は、同実証実験において水防本部や出先事務所などで同システムを実際に利用し、気象観測の有効な情報の1つとして活用する。東芝は同システムの構築と各レーダーのデータ解析を行う。
3者は、同システムの構築により、突発的な豪雨にともなう冠水などの被害を事前に防止する対策を講じることが可能になると期待している。
3者は、同システムの構築により、突発的な豪雨にともなう冠水などの被害を事前に防止する対策を講じることが可能になると期待している。