Illustrator（イラレ）で、図形の角を丸くする方法を紹介します。「ライブコーナーウィジェット」や、「スタイライズ」の「角を丸くする」を使うと四角形などの角を簡単に丸めることができます。丸みを細かく設定する方法や、丸くできないときの対処も解説します。

■使用する機能「ライブコーナーウィジェット」「ダイレクト選択ツール」「角を丸くする」

1.図形の角を丸くする（ライブコーナーウィジェットを使う方法）

ダイレクト選択ツールでオブジェクトをクリックすると、角（コーナーポイント）の内側に丸中黒（○の中に少し小さな●が含まれたもの）が表示されます（図1）。

これが「ライブコーナーウィジェット」です。表示されない場合は、コーナーウィジェットを隠す設定になっている可能性があるので、表示メニュー→“コーナーウィジェットを表示”を選んで表示をオンにしておきましょう。

ライブコーナーウィジェットを内側にドラッグすると、パス全体の角を丸くすることが可能です。いずれか１つのライブコーナーウィジェットをクリックしてからドラッグした場合は、その角だけを丸くできます（図2）。

丸めた角は、optionキー（Macの場合。WindowsではAltキー）を押しながらそのライブコーナーウィジェットをクリックすると角の形（コーナースタイル）を変えることが可能です。コーナースタイルは全部で3種類あり、クリックするごとに「角丸（外側）」→「角丸（内側）」→「面取り」という具合に変化します（図3）。

2.角の丸みを詳細に設定する

ライブコーナーウィジェットをダイレクト選択ツールでダブルクリックすると、「コーナー」ダイアログが表示され、角を詳細に設定することができます（図4）。

ダイアログの［コーナー］では角の形状を、［半径］では角の丸み、［角丸］では相対値と絶対値を選択することができます。

指定した半径の数値通りに丸みをつけたい場合は［角丸：絶対値］を、角のとがり具合に合わせた丸みにしたい場合は［角丸：相対値］を選ぶのがおすすめです。

たとえば［角丸：相対値］にすると、とがった角はカーブも急になります（図5）。

また、ウィンドウメニュー→“変形”を選んで変形パネルを表示し、［角の種類］を選んだり、［角丸の半径］に数値を入力することでも詳細に設定できます（図6）。

3.図形の角を丸くする（スタイライズを使う方法）

図形の角を丸めるもうひとつの方法に、「スタイライズ」の「角を丸くする」を使う方法があります。オブジェクトを選択した状態で、効果メニュー→“スタイライズ”→“角を丸くする...”を選んで［半径］に数値を入力すると、すべての角がその半径で丸くなります（図7）。

4.図形の角を丸める際に注意する点

ライブコーナーウィジェットを使って図形の角を丸くしたとき、角丸のカーブの終点に新しくアンカーポイントが生成されます。

角の丸みを大きくしていくと、この新しいアンカーポイントが隣接するアンカーポイントに到達することがありますが、その場合は角をそれ以上丸くすることはできません。このとき、角丸のパスは赤い線でプレビュー表示されます（図8）。

また、隣接するアンカーポイントが近すぎる場合などは、角が丸くならないことがあるので注意しましょう（図9）。

以上、Illustratorで図形の角を丸くする方法でした。 
●構成：編集部、専門学校講師のイラレさん　●制作：専門学校講師のイラレさん　●編集：山口優