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Webクリエイター必見!!新たなオンラインマーケットでビジネスチャンスを広げるホーム・ビルダー18の新・活用術

Webデザイナー必見のマーケットプレイス!!

長きに渡りWebサイトを運用するユーザーに愛されているホームページビルダー。Ver.17でWordPressテンプレートを搭載したことで話題を呼んだが、最新バージョンではWebクリエイターに向けてWordPressテンプレート制作を支援するだけでなく、テンプレート販売を可能とするマーケットを立ち上げている。単にWebページをつくるツールではなく、Webサイト運営者とWebクリエイターを繋ぐツールとして、ホームページビルダーの新たな歴史が始まった。

ホーム・ビルダー18

[第2回]underscore hpb 開発者インタビュー Webデザイナーのメリットも大きいマーケットプレイスの魅力

左から、ジャストシステム コンシューマ事業部 中江秀幸さん、企画部 國府田大さん、今野印刷株式会社 五十嵐和恵さん、ジャストシステム 開発部 徳山貴樹さん

個人・中小規模のWebサイトを運営するユーザーに人気のホームページ・ビルダー(以下、hpb)。昨年、WordPress連携機能を実装し、10/4発売の最新バージョンであるhpb18では、WordPressのベーステーマである「_s」(アンダースコア・エス)を基にオリジナル開発された「underscore hpb」を含む開発キットとしての「hpb marketplace Developer Program」を提供し、hpbを活用したWordPressサイト向けテンプレート制作と販売をジャストシステムが積極的に支援していく。
 そこで今回は、ジャストシステムのコンシューマ事業部で販売促進を担当する中江秀幸さん、企画担当である國府田大さん、hpb開発担当である徳山貴樹さん、そして「underscore hpb」の開発を担当した今野印刷の五十嵐和恵さんにお話を伺った(以下、敬称略)。

 エンドユーザーとクリエイターを繋ぐオンラインストア「hpbマーケットプレイス」

hpbマーケットプレイス立ち上げの経緯

株式会社ジャストシステム 國府田大さん

株式会社ジャストシステム 國府田大さん

——まずはhpbマーケットプレイスを始めることになった経緯を教えてください

國府田 hpb17でWordPress連携し、WordCampTokyoをはじめ多くのWordPress関連イベントに参加したところ、多くの方に関心を持っていただいていることが分かりましたが、「hpbで使えるWordPressテンプレートを自分たちでも制作できないか?」といったご意見も多くいただきました。ですが、前バージョンではそれにお応えすることができませんでした。一方、実際にhpbを使ってWebサイトを公開しているエンドユーザーからはWordPressサイトが簡単に作れるところは高い関心を得ましたが、「自分の業種に合ったそのまま使えるデザインのテンプレートが欲しい」といったご要望を多くいただいたのです。編集の手間が少なく、そのまま使えて効果のでる、即戦力のWordPressテンプレートを求めるユーザーがいる一方で、テンプレートをデザインして提供したいクリエイターがいるという需給が存在する中、両者をマッチングさせる“場”を提供することがhpbのミッションと考えました。その解答としてhpbマーケットプレイスを立ち上げることにしました。

開発キット「hpb marketplace Developer Program」とは

株式会社ジャストシステム 徳山貴樹さん

株式会社ジャストシステム 徳山貴樹さん

——Webクリエイターがhpbマーケットプレイスを利用するにあたって開発プログラムが提供されますが、具体的にはどういうものでしょうか。

徳山 「hpb marketplace Developer Program」は、クリエイターの方々にhpbで利用可能なWordPressテンプレートを制作するための開発キットを提供すると同時に、制作したWordPressテンプレートをhpbマーケットプレイス上で販売するためのサービスを提供します。登録に際しては、hpbをご購入いただく必要がありますが、開発キットとしては、その他にテンプレート開発のベースとなる「_hpb(underscore hpb)」、テストデータのXML、そして制作ガイドラインなどが含まれます。「_hpb」はGPLライセンスで提供し、WordPressのバージョンアップなどに伴うアップデートも随時提供していきます。提供方法としてはGitHubでの公開を予定しています。

■「hpb marketplace Developer Program」開発キット
_hpb hpbテンプレートとして利用できるWordPressのベーステンプレート。「_s」をベースにオリジナル開発されたもの。
wordpress._hpb-data.xml 「_hpb」でWordPressテーマ開発時に利用できるテストデータ。Webサイトを構成するコンテンツ群用のダミーデータを表示することで、サイトイメージを掴みやすくなる。
_hpb-guideline.pdf 「_hpb」をベースとしたWordPressテーマの開発ガイドライン。

「hpb marketplace Developer Program」では、WordPressベーステーマである「_hpb(underscore hpb)」のほか、カスタム投稿も含むテストデータおよびガイドラインが提供される

——「_hpb」はどういったものでしょうか。

五十嵐 「_hpb」は、WordPressのオリジナルテーマ開発を行うためのベーステーマである「_s(undersocres)」を基に開発したオリジナルなスタータテーマです。hpb用の専用コード等を埋め込むと同時に、より汎用的なテーマ制作ができるようにphpコードもカスタマイズしています。したがって、ユーザーは適用されているCSSのコーディングとオリジナル画像を用意するだけで

 

WordPressテンプレート用のオリジナルテーマを簡単に作成することができます。また、「_s」では簡易なデータしか提供されていませんが、hpbの開発キットではカスタム投稿データも含んだテストデータをXMLで提供しています。したがって、インストールベースでより具体的なWebサイトをイメージしながらテーマ制作が可能です。

今野印刷株式会社 五十嵐和恵さん

今野印刷株式会社 五十嵐和恵さん

——オリジナルテーマは簡単につくれるのでしょうか。

五十嵐 普段HTML+CSSコーディングでWebサイトを制作されているWebクリエイターであれば容易にできると思います。基本的には「_hpb」で提供しているstyle.cssを調整するだけです。style.cssではCSSリセットのほか、hpb用WordPressテンプレートにおけるサポートclassを事前に定義してあります。基本要素およびヘッダやフッタ、メインコンテンツなどのエリアなどを定義したセレクタに対してスタイルを当てていくだけです。例えばヘッダエリアなどではセレクタ記述のみで、スタイルは記述していませんので、完全にオリジナルなスタイルを当てていくことができます。

徳山 「hpb marketplace Developer Program」に「_hpb」を利用したWordPressテンプレート制作に関するガイドラインをPDFドキュメントとして提供しています。すでに開発者の事前登録も開始しているので、Webサイトからダウンロードしてご確認いただくことも可能です。

(画像をクリックすると拡大します) _hpb の style.css 初期値(画像をクリックすると拡大します) _hpb の style.css カスタマイズ後(画像をクリックすると拡大します)

「_hpb」で提供されるデザインカスタマイズ用のスタイルシートでは、CSSリセットのほか、_hpbで利用しているセレクタが事前定義されている。
ヘッダエリアなどは事前スタイルは定義されていないため、完全オリジナルなスタイルを与えることが可能

平均価格は5,000〜7,000円程度を想定、出品者は70%の収益

——hpbマーケットプレイスにはどのようにして出品するのでしょうか。

國府田 まずはhpb marketplace Developer Programで IDを取得し、テンプレートを出品していただく流れになります。出品時には、作成したテンプレートにタグ付けができ、公開後におすすめの業種や用途を表示することができます。出品受付を行った後、ジャストシステム内での審査を通過してhpbマーケットプレイスに出品公開となります。現状では審査には1週間ほど見ていますが、可能な限りスピーディに公開できるようにしていきたいと考えています。

中江 hpbマーケットプレイスに出品するテンプレートは、販売価格を2,000円以上、1,000円単位で出品者が設定できるようになっています。現段階では5,000円〜7,000円程度の売価がメインの価格帯になるかな、と予測しています。また、毎月の売上に対して出品者は70%の収益を得られます。もちろんhpb18には今まで通り多くのテンプレートが同梱されていますが、特定の業種などにしっかりとマッチしたプレミアムなテンプレートを入手できることはhpbユーザー様にとっても大きなメリットであると考えています。

——販売したテンプレートに対して、ユーザーサポートが必要なのでしょうか。

國府田 基本的にジャストシステムの審査を通過して出品いただきますし、ベースとして「_hpb」をご利用いただくことでphp部分はhpbが担保しています。テンプレートの利用者に対しては、hpbユーザー向けのジャストシステムのサポートが適用されますので出品者がエンドユーザーに直接サポートすることはありません。

累計1000万本!登録ユーザー20万人以上の巨大マーケット

株式会社ジャストシステム 中江秀幸さん

株式会社ジャストシステム 中江秀幸さん

——Webクリエイターにとってのhpbマーケットプレイスのメリットは?

國府田 Webクリエイターの方々が、デザインスキルを活かしてテンプレートビジネスを簡単に始められるというのが最大のメリットです。hpbマーケットプレイスは、hpb内で表示されます。出品者が指定したタグなどを参考に、ユーザーにおすすめのテンプレートを紹介する予定です。購入後すぐhpbにテンプレートがダウンロードされ、そのままユーザー自身のサイトとして公開することができるようになります。将来的にはランキング機能などの追加も考えています。デザインやコーディングといったスキルを活かして、手離れの良いビジネスに簡単にチャレンジできるわけです。

中江 hpbはIBM社が販売していた時代からするとすでに1,000万本以上、ジャストシステム製品となってからでも100万本という出荷実績があり、現在弊社に登録されているhpbユーザー様だけでも20万人以上もいます。多くのユーザー様がテンプレートに関心があることから、hpbマーケットプレイスはニーズの高いマーケットだと考えています。また、直近のhpb販売データでは新規でのパッケージ購入者が8割以上という高い数値もあり、今後hpbマーケットプレイスはより大きな市場へと成長していくと考えています。

——hpbマーケットプレイスの今後のロードマップは?

國府田 すでに事前登録は開始していますが、hpb18の発売日である2013年10月4日より正式にDeveloper IDの登録を開始します。その後、2013年12月には出品受付を開始する予定です。今年度中に100点以上の出品を期待しており、継続的に高品質なデザインテンプレートを拡充していきたいと考えています。

hpbマーケットプレイスに出品するには、まずは開発者として登録を行った後、提供される開発キットにてWordPressテーマを作成。オンラインで用意される専用インターフェイスにて作成したCSSと画像のみをアップロードする。その後、ジャストシステム内での審査を経過して(約1週間)、hpbマーケットプレイスに出品される

プロフィール

今野印刷株式会社 ネット事業部 フロントエンドエンジニア 五十嵐和恵さん

今野印刷株式会社 ネット事業部
フロントエンドエンジニア 五十嵐和恵さん

WordPressベーステーマである「_s」の開発に携わるメンバーの一人であり、「_hpb」の開発に際しては仕様策定から主要メンバーとして参加。同時にhpb18で使用できる「_hpb」を使ったテンプレート制作も手掛けている。

ホーム・ビルダー18

「hpbマーケットプレイス」の魅力

「hpbマーケットプレイス」は、業種・業態だけでなく、さまざまなコンセプトで制作されたhpbテンプレートを購入することができるオンラインマーケット。ホームページ・ビルダー18を起動すると、最前面に表示されるナビゲーションウィンドウ上に「hpbマーケットプレイス」も表示される。Webクリエイターが開発者登録を行うことで、hpbのテンプレートが作成できる開発キットを入手。開発キットにより作成したテンプレートは、このマーケットプレイスを通じて数多くのhpbユーザーに告知・販売することが可能。テンプレートビジネスを手軽に始めたいWebクリエイターにとって嬉しいサービスだ。

出品者向け情報サイト「hpb マーケットプレイス Developer Program」はこちら
[URL] http://hpbmp.jp/developer/

ホームページ・ビルダー 18 製品情報
[URL] http://www.justsystems.com/jp/products/hpb/

ホームページ・ビルダー 18 直営サイト
[URL] https://www.justmyshop.com/products/hpb/