会社を辞めたら、健康保険と年金を切り替えよう



chapter 2 事業を始めるために必要な手続きと届出書

1 会社を辞めたら、健康保険と年金を切り替えよう

国民健康保険への加入手続き


会社を辞めてまず困るのは、健康保険がなくなることだ。そのまま病院へ行くと全額自己負担になってしまう。原則としては、退職日から2週間以内に加入手続きをすることになっている。そこで、退職したらすぐに「国民健康保険」の加入手続きをしておこう。自己負担は3割で負担する割合は変わらない。

手続きは、住居のある市区町村役場へ国民健康保険の「資格取得届」を提出する。届け出には退職時に会社から受け取った「健康保険の資格喪失証明書」が必要になる【1】。


一定の収入があった場合保険料は高額になる!?


国民健康保険の保険料は、前年の所得金額を基に算出される。一定の収入があった場合は、保険料が高額になる場合があるので覚悟しておこう【2】。

ただし、国民健康保険は各市区町村で運営しているため、住んでいる場所によって保険料がかなり違ってくる。独立後どのくらいの保険料を支払うことになるのか、事前に自治体のWebサイトなどを見て確認しよう。

また退職後の健康保険には、国民健康保険に加入する以外に、元の勤務先の保険に継続加入する方法もある。保険料は、会社が半分負担してくれていた分も支払うことになるので金額は増えるが、国民健康保険に加入するよりも安くなる場合もあるので、比較検討してみよう。ただし、継続加入は2年間が限度となる。それ以降は、国民健康保険に加入しなければならない。


厚生年金から国民年金への変更手続きをする


退職後2週間以内に手続きが必要なものには、もうひとつ年金の手続きがある。会社に在職している間は、厚生年金と同時に、国民年金にも加入(第2号被保険)している。勤務先では、厚生年金の資格喪失手続きしかやってくれないため、国民年金への加入および第2号被保険者から第1号被保険者へ種別変更する手続きは、自分で行わなくてはいけない。

手続きは国民健康保険と同じく、住居のある市区町村役場で行うので、健康保険と年金の手続きは一緒に済ませよう。届け出には、年金手帳と退職日が証明できる書類が必要になる。扶養する配偶者が60歳未満の場合は、退職により配偶者も国民年金を支払う義務が発生する。そのため、配偶者の変更手続き(第3号被保険者から第1号被保険者へ)も必要になるので注意しよう。この届け出をしないと保険料の滞納期間が発生してしまう。国民年金は、強制加入で、20歳以上60歳未満の人は、全員加入しなければならない。保険料は、定額制で月額14,410円(※平成20年度定額保険料)。なお、経済的な理由などで保険料の支払いが困難な場合は、申請によって保険料の納付が免除・猶予となる保険料免除制度がある。


【1】開業までの手続きとタイムスケジュール。上記を参考に、退職から開業までに必要なことを覚え、スムーズな手続きを行おう


【2】会社員時代には、社会保険に加入しているので、病気やケガをしたときや仕事を失ったときに保障があった。独立すると、これらのリスクへの備えが必要になってくる

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