アドビ、iPhone/iPadへのFlash対応を事実上凍結

アドビ、iPhone/iPadへのFlash対応を事実上凍結
米Adobe Systems社でFlashプラットフォームのシニアプロダクトマネージャをつとめるMike Chambers(マイク・チェンバース)氏は4月20日の自身のブログで、iPhoneやiPadといったiPhone OSベースへのFlashテクノロジーの搭載を事実上凍結し、Google Android等のほかのモバイルプラットフォームへの注力する旨の発言を行った。

このエントリによれば、同氏は4月8日の米Apple社のiPhone OS 4の発表にあわせてiPhoneのデベロッパープログラムのライセンス条項が改訂され、サードパーティ製のAPIの利用を禁止する条項が追加されたことに触れ、「Flash CS5で作成されるアプリケーションにその条項を適用するのはまちがいない」とし、来月発売のFlash CS5に新たに搭載されたiPhone OS用アプリケーション制作機能「Packager for iphone」の機能は予定どおり提供するが、今後追加投資することは計画していないと発言している。

また、同氏はいままでの作業は時間と資源の浪費にはならず、実際にFlashがiPhoneで動かないことに技術的な理由はないことや、開発者はパフォーマンスよく、かつFlashでデバイスの内容にあった説得力のあるものをつくれること、さらにハードウエア・アクセラレーションのようなほかのデバイスやプラットホームに影響を及ぼせる機能を実行したことを証明したと述べている。

さらに「スマートフォンの開発におけるフォーカスをiPhoneからAndroidに移していくだろう。特に今年出るAndroidベースのタブレットに興味がある。そしてiPhoneにこれ以上集中しないつもりだ。これにはFlashベースとiPhone開発のベースであるObjective-Cも含まれる」とし、結果としてFlashへの対応を中止することを表明したことになる。

同氏は先月東京・六本木で行われたイベント「Adobe FLASH PLATFORM CAMP Tokyo」では、「Building iPhone applications using Adobe Flash CS5」と題して、Flash CS5によるiPhoneアプリ開発について講演を行っていたばかりだった(http://adobefpc.jp/#session3)。



(2010/04/22)
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