富士通研究所、テレビ映像を携帯電話で撮影するだけで情報を取得できる技術を開発
富士通研究所、テレビ映像を携帯電話で撮影するだけで情報を取得できる技術を開発
株式会社富士通研究所は、テレビやデジタルサイネージの映像の中に人間の目にはわからない通信情報を埋め込み、映像と携帯電話間で通信を可能にする技術を開発した。
同技術は可視光通信と電子透かしの両方の特徴と利点を兼ね備えた通信技術。映像に微小な灯りを埋め込んで、灯りの数を増減させることで光通信のような明暗を緩やかに発生させて情報を送信する。時間をかけて徐々に変化させて急激な変化を抑えるため、人間の目には知覚できないという。
同技術により、広告主がテレビCMに情報を埋め込むことで、視聴者がテレビ画面を携帯電話で撮影するとCMに関連したクーポンやサイトのURLなどの情報を取得できるようになる。このほか電子商取引や放送と通信の融合、秘匿通信など、幅広い分野で利用できるという。同社は今後、テレビ映像から携帯電話に配信する通信速度を改善して、2013年度中の実用化を目指している。