富士通研究所、人気データへのアクセス集中を自動的に解消する技術を発表

富士通研究所、人気データへのアクセス集中を自動的に解消する技術を発表
株式会社富士通研究所は、分散ストレージにおいて人気データへのアクセス集中を自動的に解消し、ユーザーのアクセス時間の悪化を抑える技術「レプリカ数動的調整機構(Adaptive Replication Degree)」を開発したと発表した。

同技術は分散ストレージにおいて突発的に人気が出たデータを即座に検出し、そのレプリカを持つサーバ数を増加させることでアクセスを分散させる技術。アクセス集中が起きた人気データを少ないメモリ量で推定する人気度推定エンジンと、レプリカ数を適切に増減させるアクセス集中度分析技術の2つで構成される。

ユーザーのアクセス時間悪化を抑えることにより、いつでも安定したアクセス性能を実現し、アクセスのパターンの予測が困難なICTシステムの安定運用が可能になる。アクセス集中の検出とレプリカの増減は同技術が自動的に行うため運用の手間もかからない。

同技術を分散オブジェクトストレージに適用し、インターネット上でアクセス集中が発生したケースで評価したところ、アクセス集中を約70%緩和し、アクセス時間に10倍以上の差が出たという。同社は同技術の性能向上と実証実験を進めて、2013年度中の製品・サービスへの適用を目指すとしている。


人気度推定エンジン


アクセス集中度分析技術

株式会社富士通研究所
問い合わせ:044-754-2632
URL:http://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/07/30.html
2012/07/31

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