ツートップ戦略の被害者!? NECがスマートフォン事業撤退との報道

ツートップ戦略の被害者!? NECがスマートフォン事業撤退との報道
日本電気株式会社(NEC)は、スマートフォン事業から撤退する方針であると多くのメディアが報じている。これは、2013年夏モデルで株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(docomo)がソニーの「Xperia A SO-04E」とサムスンの「GALAXY S4 SC-04E」をツートップとして優遇したことが少なからず影響していると見られる。NECは以前にもスマホ事業撤退と報じられたが、その時と同じように今回も「撤退の事実はない」と否定するコメントを発表している。

ドコモは、2013年夏モデル商戦において、ツートップとして選んだ2機種のみの本体価格を割引くという戦略に出た。これにより、7月26日の発表では「Xperia A SO-04E」110万台、「GALAXY S4 SC-04E」55万台と好調で、一方、それ以外の機種は大幅にシェアを落とすという結果になっていた。NECの2013年夏モデル「MEDIAS X N-06E」も、6月末時点で約1万台と勝負にならない状態だった。

これをうけ、NECは赤字事業再編のために、中国レノボと携帯電話事業の統合を交渉していたが、それも物別れに終わり、その事がスマホ事業撤退の報道を加速させている。なお、ガラケーと呼ばれる従来型の携帯電話に関しては、スマホ事業撤退後も生産を続けると見られる。

かつては、携帯電話で国内シェア20%を超えたこともあるNEC。スマートフォンも、2013年4月発売のユニークな2画面スマートフォン「MEDIAS W N-05E」などで、注目を集めてきただけに、今後の動向が注目される。また、パナソニックもドコモへのスマートフォン端末の供給を2013年冬以降見送るという報道もあり、2社が撤退するとなると、一気に業界再編の流れになるかもしれない。


NECの2013年夏モデル「MEDIAS X N-06E」

NHKの報道
URL:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130731/k10013417781000.html
2013/07/31

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