富士ゼロックス、視覚特性に基づいて画像を加工する技術を発表

富士ゼロックス、視覚特性に基づいて画像を加工する技術を発表

富士ゼロックス株式会社は、人の視覚特性に基づいて、画像データの色や形状などの「質感」を制御することにより、直観的に特定領域の印象を変化させたり、望みの色に加工したりすることができる「画像質感制御技術」を開発したと発表した。

同技術は、タブレットやタッチディスプレイなどの画面に表示された画像データを、指でなぞるだけで簡単に切り出して、切り出した特定の領域を望みの色や質感に変えたり、切り出した画像を他の画像に合成したりすることが可能になる技術。これらは画素データの境界を独自技術で判別することで実現した。

また、見本画像の特性を元画像に転写する技術によって画像全体の印象を一致させたり、画像領域ごとに個別に印象を一致させたりすることもできる。このような質感の変化は、人の視覚の認知特性に基づいた視認性向上の処理や形状の強調を行うことにより実現した。

使い方としては、車や住宅の塗装等のカラーデザインを検討する際に、車の外装と内装の組み合わせや、屋根と壁の色の組み合わせなど、複数の領域の色を複合的にシミュレーションすることが可能となる。また、化粧品売り場で顏写真データを取り込み、肌と口紅の色を同時にシミュレーションできるため、好みの色の組み合わせを簡単に選べる。

同社は今後も「質感」に着目した研究を進めて、顧客とともに活用シーンを具現化しながら、実用化に向けた取り組みを行っていく予定だ。


見本画像全体の景観特性を転写した印象一致

発表資料
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