NEC、個体識別/真贋判定などに役立つ「物体指紋認証技術」

NEC、個体識別/真贋判定などに役立つ「物体指紋認証技術」


「物体指紋認証技術」利用例イメージ

日本電気株式会社は、「物体指紋認証技術」を開発したことを発表した。金属やプラスチックの工業製品/部品で、製造時に表面に自然発生する微細な紋様「物体指紋」を用いる技術。この「物体指紋」をスマートフォンやタブレット端末の内蔵カメラで画像認識し、事前に登録したデータベースと照合することで、個体や製造元の識別を行える。今後、同社では本サービスの実用化を進め、製造業や流通業などの多様な業種での展開を目指す予定。

人間の指紋と同じように、同じ製品であっても「物体指紋」は個体や製造元ごとに異なる。人間の目では判別が難しいほど微細なため、意図的な加工も困難だ。これを活用したのが今回の技術で、識別用タグを取り付けたり特殊加工を施したりせずに、低コストでの個体識別が実現できる。微細な「物体指紋」を高精度に認証可能な「特徴抽出技術」が新開発されており、一般的な各種端末のカメラ部分に専用アタッチメントを設置して撮影するだけで利用が可能。特殊な分析装置や専門家の分析も不要で、手軽にグローバルなトレーサビリティを実現できる。

本技術の主な適用例として挙げられているのは、流通トレーサビリティ/ブランド保護のための真贋判定/小部品や保守作業の管理など。なお、同社では本技術を、2014年11月20日(木)〜21日(金)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催される「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014」にて展示する。

日本電気株式会社
URL:http://jpn.nec.com/
2014/11/10

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