JAXAらが実施の無線送電システム実験が成功

JAXAらが実施の無線送電システム実験が成功


実験の概念図

宇宙航空研究開発機構(JAXA)らは8日、マイクロ波による無線送信で電気を伝送する実験に成功した。宇宙太陽光発電で得られた電気を地球に送る技術の一つである、高精度ビーム方向制御技術をテストするため、同日に地上での屋外試験を実施した。

この研究は、宇宙太陽光発電システムの中核となるマイクロ波による無線送受電技術の確立を目指す事業で、一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構との連携・協力で行われている。マイクロ波は雲や雨を透過し、レーザーと比べてもエネルギー密度などにより安全性を確保しやすいが、地上で1GW(100万kW)の供給電力を得るためには、軌道上でkmサイズの巨大アンテナを用い、高精度のビーム方向制御を実現する必要があるという。

今回の実験は、受電アンテナ側から送電アンテナ側にパイロット信号を送り、複数のフェーズドアレイアンテナ間の位相同期を行い、高出力のマイクロ波ビームを受電アンテナに向けて高精度に送信するもので、将来の宇宙太陽光発電システムの実現に資するものとしている。

宇宙航空研究開発機構
URL:http://www.jaxa.jp/
2015/03/09

MdN DIのトップぺージ