Googleに愛されるWebサイトづくりに必要な3つのこと

Googleに愛されるWebサイトづくりに必要な3つのこと

2015年04月06日
TEXT:小川 浩(シリアルアントレプレナー)



せっかくWebサイトを制作しても、トラフィックが集まらないようではつくった甲斐がない。クライアントの機嫌が悪くなり、以降の仕事の獲得にも悪影響が出るだろう。

現代のWebビジネスにおいて、トラフィックを集めるために重要なことはふたつ。ひとつはFacebookやTwitter上で話題になるようなコンテンツを作成すること。もうひとつは、関連キーワードで検索した際、Googleの検索ページの上位――少なくとも1ページ目に表示されることだ。もっと具体的に言えば、FacebookとGoogleに愛されるWebサイトにすることこそ、重要なのである。

そこで今回はまず、Googleに愛されるための方法を3つ、進呈しよう。

#001 シングルカラムのWebサイトにする現在のWebコンテンツの消費の多くは、モバイル上で行われている。検索結果をクリックして、リンク先のWebサイトがモバイル対応しておらず、いちいちピンチアウトしなければならないのは非常にめんどうだ。だから、Googleもモバイル・PCそれぞれの検索結果画面を変えている。モバイル上では、モバイルに最適化したWebサイトを優先して表示するといった具合だ。

モバイルに最適化されているという意味にはいくつかあるが、横長のPCとは異なり、スマホユーザーはたいてい画面を縦型にして見る。つまり、縦型に設計されたWebサイトのほうが圧倒的に見やすく、結果としてシングルカラム――段組みがなく、コンテンツが一列で表示されているWebサイトを優遇することになる。あなたのWebサイトが2カラムや3カラムでつくられている場合、モバイル上でGoogleに愛されることはない。

#002 モバイルサイトとPCサイトのURLを同じにする多くの企業は、PCサイトとモバイルサイトを個別に用意するというむだを行っている。それは大きなまちがいだ。HTMLを別々に用意するというむだなお金を使っていることはもちろん、モバイル上でPC用のURLが入力された際に発生するであろうリダイレクトの時間は、ユーザーにとってもGoogleにとっても、大きなロスタイムといえよう。

Googleが2015年2月26日に発表した、モバイル検索における重要事項としてのモバイルフレンドリーのコンセプトでは、ユーザーを待たせるような行為は減点対象となっている。

#003 レスポンシブWebデザインにする結論として、シングルカラムにする、モバイルサイトとPCサイトのHTMLを同じにする、URLも同じにする――という前項の要素を実現するには、レスポンシブWebデザインを採用するのが手っ取り早い。PCサイトとモバイルサイトをふたつ制作するようなむだなコストが省けるし、PC・モバイルどちらで見ても同じユーザー体験を提供できる。

今年はじまったWebサイト構築サービスであるAmebaOwndも、ここでたびたび紹介しているアメリカの新興メディアプラットフォームであるMediumQuartzも、僕たちが提供しているパブリッシングプラットフォームのdinoも、すべてレスポンシブWebデザインでサービスを提供している。新しいWebサイト・Webサービスほど、ほぼ例外なくレスポンシブを採用しているのは、Googleに嫌われたくない、その思いが根底にあるのかもしれない。




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[筆者プロフィール]
おがわ・ひろ●シリアルアントレプレナー。著書に『ビジネスブログブック』シリーズ(毎日コミュニケーションズ)、『Web2.0BOOK』(インプレス)、『仕事で使える!「Twitter」超入門』(青春出版社)、『ソーシャルメディアマーケティング』(ソフトバンククリエイティブ/共著)などがある。
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