東芝、水素を用いた自立型エネルギー供給システム

東芝、水素を用いた自立型エネルギー供給システム


H2One


システムの構成図

東芝は20日、川崎市と共同で設置を進めてきた自立型エネルギー供給システム「H2One(エイチツーワン)」が完成し、実証運転を開始したと発表した。システムは川崎市臨海部の公共施設「川崎市港湾振興会館および東扇島中公園」にあり、水と太陽光のみで稼働し、自立して電気と温水を供給できる。

「H2One」は、太陽光発電設備、蓄電池、水素を製造する水電気分解装置、水素貯蔵タンク、燃料電池などを組み合わせた自立型のエネルギー供給システム。太陽光発電設備で発電した電気を用い、水を電気分解することで発生させた水素をタンクに貯蔵し、電気と温水を供給する燃料電池の燃料として活用。災害時にライフラインが寸断された場合でも、貯蔵した水素を使えるので、「川崎市港湾振興会館」にあるシステムでは300人に約1週間分の電気と温水を供給できる。システムはコンテナ型パッケージとなっているため、トレーラーで被災地に輸送することも可能だという。

実証運転では、災害時を想定した水素BCPシステムおよび平常時の水素エネルギーマネジメントシステムの有効性を検証。システム全体の高効率化を進め、さらなる水素備蓄機能の強化による、完全地産地消型のエネルギー供給システムとして展開していくという。

東芝
URL:http://www.toshiba.co.jp/
2015/04/21

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