ブクリパ、読者投票で漫画作品の出版化を決める新機能「トキワ荘プロジェクト」を提供開始

ブクリパ、読者投票で漫画作品の出版化を決める新機能「トキワ荘プロジェクト」を提供開始


トキワ荘プロジェクト

BookRepublic(ブクリパ)事務局は、プロの漫画家が投稿したネーム原稿を読んで応援し、読者投票で一定数を上回ると電子書籍として出版する新機能「トキワ荘プロジェクト」を提供開始した。

同機能では、セリフやコマ割りなどを配置した漫画の設計図であるネーム段階の原稿をプロの漫画作家が発表し、読者からの投票によって出版化を決定する。漫画の下書き・ラフ段階であるネームから完成した漫画作品になるまでをリアルタイムで応援できるシステムであり、同事務局では「ネームを漫画編集者だけが見て判断するのではなく、漫画を愛するすべての人が参加して出版すべき漫画であるかどうかを判定してほしい」とコメントしている。

同機能を提供する背景としては、漫画の掲載誌が減り、出版化が難しくなっている中で、本来描きたい漫画を描けない作家が多い状況があるという。動画共有サイトではプロ・アマを問わず投稿した作品がユーザーによって評価されて注目されることは珍しくないが、電子出版においてはいまだにそのような整備が不十分であると同事務局は説明する。

同機能により、漫画家にとっては好きな作品を描くことができるとともに、完成原稿にする前に意見を聞く場としても利用できる。また、読者にとっては、自分の好きな作家や作品を育成する楽しみや、漫画の原作を読んで出版に至るまでの工程に関わることができるという楽しみがある。

具体的な出版までの流れは、まず読者が投稿されている漫画のネームを読み、気に入ったネームの応援者登録を行った上でコメントやSNSで漫画家を盛り上げる。そして出版化の投票を行い、投票数が一定数(現在は100票)を超えた場合は出版化が決定する。

出版化が決定した場合は、kindleやkoboなどの電子書籍ストアで漫画電子書籍を出版する。電子書籍出版した場合の印税は、キャンペーン期間中は売上90%を支払う。対象作品は2015年12月31日までに電子書籍化が決定したネームで、それ以降は60%を予定している。

同事務局は、眠っているネーム原稿がある漫画家や、自分の好きな漫画家を描いてみたいという漫画家に対して、「トキワ荘プロジェクト」参加申請を呼びかけている。なお、現在は商業雑誌などに掲載された経験のあるプロの漫画家のみに限定しており、アカウントの発行や原稿の公開などは事務局が行う。

なお、6月3日時点でネーム原稿が公開されているのは、橋本智広氏、福島モンタ氏、大ハシ正ヤ氏、みずほ大氏など。


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投稿されたネーム作品



「トキワ荘プロジェクト」紹介ページ
URL:http://www.bookrepublic.jp/tokiwaso-project
漫画ネーム一覧ページ
URL:http://www.bookrepublic.jp/gemstone/list/30
2015/06/04

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