大日本印刷株式会社は、2015年8月より「AR動く写真サービス」を開始する。AR（Augmented Reality：拡張現実）機能を活用し、写真プリントをスマートフォンやタブレット端末で読み取ることで、関連する動画がARで再生されるサービス。画像の保管/サイト構築/写真プリント・加工/配送などをワンストップで提供する「DNP Imaging Mall」のメニューの1つとして提供され、読み取り用のアプリ「AR動く写真ビューアー」の配信は7月中旬開始が予定されている。

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本サービスでは、消費者がWebサイトや店舗で購入する写真プリントに2次元コードを印刷し、専用アプリで読み取らせることで、その写真に関連した動画を再生させることが可能。静止画/動画のデータ保管や動画配信などに必要なシステムはクラウド型で提供され、プリントする写真や動画を随時更新できるため、継続的に新しいコンテンツを提供できる。動画を再生する端末数をシステム上で制限することも可能。2次元コード付きの写真は不正に複製されても動画を閲覧できないため、写真の偽造を抑制する効果も見込める。

このサービスは、芸能事務所やスポーツチームをはじめ、アーティスト/アイドル/タレント/プロスポーツ選手などの静止画/動画データを数多く所有し、それらを活用したコンテンツビジネスの拡大を検討している企業にとって大きなメリットとなるものだ。消費者側も、好きなアーティストやスポーツ選手に関するコンテンツを、手軽に入手できる方法が増えることとなる。印刷とAR技術の連携の試みは、既に目新しいものではないが、主流のツールとして浸透するためには象徴的かつ継続的なサービスの登場/確立が不可欠だろう。今回のサービスは、大量のコンテンツを保有する芸能事務所やスポーツチーム運営企業などを主な対象として想定していることもあり、その動向が大いに注目される。

大日本印刷株式会社
URL：http://www.dnp.co.jp/
2015/07/08