作品発表の前にチェックしたい、類似デザインを探せる検索サービス

作品発表の前にチェックしたい、類似デザインを探せる検索サービス



2015年8月4日
TEXT:佐藤 勝

2020年東京オリンピックのエンブレムについて、ベルギーのデザイナーが「自分のデザインの盗作だ」として訴え、インターネットやマスコミで連日取り上げられる騒動となってしまった。その真相はどうあれ、多くの人が「発表する前にちゃんと調べておけば良かったのでは…」と感じた人も多いはずだ。

そこで、こうしたトラブルや炎上を未然に防ぐための手段の一つとして、自分の作品に似た画像がないかどうかを簡単に調べられるWebサービスをまとめてみた。

■TinEye URL:http://tineye.com/



独自の画像照合エンジンや色認識エンジンを搭載。自分のPC内の画像ファイルをアップロードして検索できるほか、画像URLを直接入力しても検索できる(ファイルアップロードの場合、ファイル容量1MBまでに制限される)。ChromeやFirefox、Internet Explorerなどの主要ブラウザに対応するプラグインも提供。ブラウザ画面内の画像から直接画像検索ができる。



著作権のある画像や、自分の作品の不正使用を追跡するのに利用できるとしている。
試しに、MdNのロゴ画像で検索してみた。



「DESIGN」の部分に一致した画像が何点かヒットした。文字が一部隠れているようなデザインでも拾ってくれるので、検索精度はかなり期待できそうだ。


■Yandex URL:https://www.yandex.com/



ロシア最大の検索エンジンであるYandexも、独自の画像検索ツールを持っている。画像のURLまたはPCから直接アップロードすることで検索できる。ファイルの種類(JPEG、GIF、PNG)またはサイズ(大、中、小など)で検索結果を絞り込むこともできる。



試しに、筆者自身のSNSアイコンで検索してみた。絵柄の形状を機械的に読み取るだけでなく、「家」という概念を抽出して、そこから近いイメージの候補を探し出してくれている。モチーフの概念も検索結果に反映されるのはありがたい機能だと思える。


■IMAGERAIDER URL:https://www.imageraider.com/



Google、Bing、Yandexの複数の検索エンジンを通して、類似した画像を探すことができる(今後、バイドゥも追加予定とのこと)。画像アップロードのほか、画像URL、Flickerなどさまざまなソースから検索が可能。



先ほどと同じSNSアイコンで検索したところ、そのアイコンを埋め込んだGoogle+のプロフィール画像がヒットした(筆者自身が作成・公開したもの)。こちらも、部分一致で画像を拾ってくれるので、類似のデザインを探すのに役立ちそうだ。


■RevIMG URL:http://www.revimg.com/



こちらは、検索対象のカテゴリをあえて絞って検索できるサービス。画像アップロード、または画像URLで検索するが、あわせて検索対象のオプションを選択する。



ロゴや国旗、シンボル、米国のロードサインなど、それぞれのテーマで画像を収集したサイトを対象に画像検索を行う(なかには、ミケランジェロやムンク、ゴッホなどの名画も!)。検索したい対象のジャンルがこのなかにあれば、かなり参考になるはずだ。


■二次元画像詳細検索 URL:http://www.ascii2d.net/imagesearch



アニメ・漫画などの作品に特化した画像検索ができるサービス。主に、2ちゃんねるの半角二次元板や詳細希望系二次元画像掲示板の過去ログから検索するとしているが、pixivやニコニコ静画なども見ているようだ(「閲覧注意」の画像が出てくることもあるので、利用時には注意されたい)。



主に色や形状を拾って候補を出してくれるようだが、サイト管理者のコメントにもあるように、参考程度に利用すると良いだろう。


今回、類似画像のできるサイトを5つご紹介したが、同じ画像であっても、サイトによってかなり違った検索結果となるケースもあった。特に、最初の3つのサービスはジャンルを特定しない、汎用性の高いサービスとなっているので、Google画像検索とあわせて、ひととおり試してみるのが良いかも知れない。

MdN DIのトップぺージ