IPA、音声メッセージによるウイルス検出の偽警告について注意喚起

IPA、音声メッセージによるウイルス検出の偽警告について注意喚起


月別相談件数の推移

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、ウイルスの検出を警告する音声メッセージが流れるWebサイトの存在について、注意を呼びかける文書を発表した。

同機構には、「あなたのコンピュータでウイルスが検出されました」という音声がパソコンから聞こえたが大丈夫か、といった内容の相談が相次いで寄せられた。相談では、インターネットを利用していたら気が付かないうちに「PCサポート」というウェブサイトにたどり着いてしまい、突然、日本語でウイルス検出したという警告と、Webサイトに記載されている連絡先に電話をかけるよう音声メッセージが流れたという。

この音声が聞こえるという現象はWebサイトでBGMを流すための仕組みと同様で、音楽の代わりに警告の音声メッセージを記録したファイルを自動的に再生するよう設定されている。当該Webサイトにアクセスすればウイルス感染の有無に関わらず、音声メッセージが自動的に再生される仕組みになっており、実際にアクセスしたPCのウイルス感染を確認して音声メッセージを流しているわけではないという。同機構は、音声メッセージはウイルス感染と無関係に再生されるため、不安を感じても画面に表示された連絡先に電話をかけないよう呼びかけている。

また、中には、ウイルスを検出したと警告する音声を聞いて不安になり実際に電話をかけてしまったという相談もあった。相談によると、電話をかけると先方から「遠隔サポートによるウイルス駆除を行う」と遠隔操作ソフトのインストールを案内され、実際に何らかの遠隔操作が行われた。その後、有償ソフトウェアの購入を促されたものの、遠隔サポートの費用請求や遠隔操作でパソコン内のファイルに勝手にアクセスされるようなことはなかったという。

このことから、もし電話をかけてしまっても有償ソフトウェアの購入を断れば済むと言えるが、遠隔操作ソフトを悪用されないとも限らないため、先方の案内に従ってインストールした遠隔操作ソフトは早急にアンインストールすることを推奨している。

発表資料
URL:https://www.ipa.go.jp/security/txt/2015/08outline.html
2015/08/05

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