いまさら聞けない、まちがえやすいデザイン用語まとめ

いまさら聞けない、まちがえやすいデザイン用語まとめ

2015年9月2日
TEXT:編集部



デザイン業界では、独特な言い回しが存在する。知識がない状態でそのようなデザイン用語を耳にすると、「?」となる可能性が非常に高い。そこでここでは、比較的よく耳にするデザイン用語をいくつか紹介する。これからデザイン業界で活躍したいと考えている人はもちろん、すでにデザイン業界で従事している人も復習の意味も兼ねてぜひチェックしてほしい。

CMYKの“K”の意味は?



CMYKとは色の表現手法のひとつで、おもに印刷関連で使用されるものだ。プリンタで使用するインクの色を思い浮かべると、わかりやすいだろう。さて、CMYKはそれぞれある言葉の頭文字をとったものだか、それぞれの意味をご存じだろうか。Cは「Cyan」(シアン)、Mは「Magenta」(マゼンタ)、「YはYellow」(イエロー)とそれぞれの頭文字から取られており、比較的わかりやすいと思う。では、Kはなんの文字から取られたのだろう? もちろん「Kuro」や「blacK」ではない。正解は「Key plate」(キー・プレート)。キー・プレートとは画像の輪郭などの表現に使われる印刷版のこと。通常利用時は黒色が使われるために、インク業界においては、Kを黒色と指すことが多い。

“束”の読み方と語源は?



「束」という文字は、一般的には「たば」と読むことが多いが、印刷業界や出版業界では「つか」と呼ぶことが多い。束とは本の厚みのことで「束幅」とも呼ばれ、紙一枚の厚みと総ページ数から算出される。また、束に関する用語に「束見本」というものがある。束見本とは、実際に製本した白紙のサンプルのことだ。さまざまな紙でつくられた、束見本の展覧会も行われているので、気になる人はチェックしてみてはいかがだろう。

「!」の読み方は?



文章を強調したいときに使われる「!」。正式名称はエクスクラメーションマークだが、俗にびっくりマークともいわれている。しかし、デザイン業界では、さらに違う表現を用いることが多い。それは、「雨だれ」という呼び名だ。ほかにも「しずく」といわれることも。確かに、形がしずくや雨だれに似ている。ほかにも「?」を耳だれ、「、」を黒ゴマなどおもしろい表現がある。

「-」「―」「ー」の読み方の違いは?



ぱっと見、とても似ている「-」と「―」と「ー」だが、それぞれ名称が違い、使い方も異なる。まず、「-」はハイフンと呼ばれ、アルファベットのつづりで利用する記号だ。American football-teamやgreat-grandfatherなど、複合語や読みやすくするために使われる。次に、「―」。これはダッシュと呼ばれ、文章の説明や引用、文章を切るなどさまざまな用法がある。小説などでよく見かける記号だ。「ー」は、ご存じのとおり、「チーズ」や「モーター」など、言葉を伸ばすために使われる記号である。「伸ばし棒」などといわれるが特定の名称はなく、長音符の一種で、「長音符」「音引き」といわれることもある。

「〓」の意味と使い方は?



一般的には、あまりなじみのない「〓」だが、おもに出版物などで使用されることがある。下駄の裏のような見た目から「ゲタ」と呼ばれている。環境依存文字など、活字印刷の際とりあえず存在しない文字を差し込みたいとき、文字コードで存在しないときに使用される。また、伏せ字として使用されることもある記号だ。


デザインや印刷に関連する用語をいくつか紹介した。デザイン業界での経験者であっても、すべての内容を理解している人はそれほど多くないかもしれない。ほかにもさまざまなデザイン用語があるので、勉強してみてもよいだろう。

MdN DIのトップぺージ