Wi-Fi環境をもっと快適に!無線LANルーター各社の上位モデルまとめ

Wi-Fi環境をもっと快適に!無線LANルーター各社の上位モデルまとめ

2015年9月11日
TEXT:編集部


電源・Wi-Fiなど各種設備が充実した宮古島のコワーキングカフェ

スマートフォンやタブレット、PC、プリンタ、ゲーム機、NASなど、無線LANで接続する機器が増えつつある昨今、それらの機器をインターネットに接続するための無線LANルーター(Wi-Fiルーター)にも従来よりも高い性能が求められている。そこで今回は、無線LANルーターを提供する各社の上位モデルを紹介する。

無線LANルーターの高性能化・高機能化を支えている技術にはさまざまなものがあるが、中でも重要なのが、4本のアンテナで高速通信を実現する4ストリーム(4×4)MIMOへの対応だ。MIMOとは、複数のアンテナを使ってデータ通信を行なうことで速度向上を行う技術で、4ストリームMIMOの場合は4組のアンテナを使う。さらに、複数の端末との通信を同時に行える技術「MU-MIMO」に対応した製品もある。

アンテナの形状は外付けのものもあれば内蔵のものもあり、各社それぞれ異なる。アンテナは外付けのほうが向きや角度を自由に変えられるので通信品質は有利になるが、その分、設置場所は広くなりがちだし、見た目も仰々しくなるので、設置場所の環境に応じて使い分けたい。

このような複数のアンテナを搭載したルーターの中には、特定の方向へ集中的に電波を飛ばす技術「ビームフォーミング」を採用しているものもある。同技術は端末側も対応している必要があるが、iPhone6/6 Plusなどの対応端末を使っているユーザーにはおすすめだ。

接続帯域については、5.0GHzと2.4GHzの両方に対応するデュアルバンド対応ルーターが増えているが、最近ではこのほかにさらにもうひとつ5.0GHzを足したトライバンド対応ルーターも登場している。

このほか、USBポートにHDDなどを接続してNASとして使える機能や、来客にインターネット接続を提供できるゲストポート機能、有害サイトへのアクセスを防ぐペアレンタルコントロール機能、ワンタッチで無線LANの接続設定を行えるWPS機能、設定用のスマホアプリを用意している機種など、各社さまざまな機能を搭載した製品を提供しているので、各社製品のスペックを比較して自分に合ったものを選ぼう。



■Nighthawk X6 R8000-100JPS(NETGEAR)
URL:http://www.netgear.jp/products/details/R8000.html

6本の外付けアンテナとビームフォーミング機能を搭載した無線LANルーターで、2.4GHz対応子機と5GHz対応子機の両方でビームフォーミングを使用できる。2つの5GHz帯と2.4GHz帯の計3つの帯域を利用できるトライバンド無線LANにより、ネットワークトラフィックが過密状態になることを防ぐことができる。また、デュアルバンド対応機器を接続した際に、機器ごとにどちらの5GHz無線LANに接続するかを自動的に振り分けられる「Smart Connect機能」も搭載する。HDDやプリンタを接続できるUSB3.0ポートおよびUSB2.0ポートを2つ搭載するまた、OpenDNS機能を利用したペアレンタルコントロールサービスも提供する。


Nighthawk X6 R8000-100JPS

■RT-AC87U(ASUS)
URL:http://www.asus.com/jp/Networking/RTAC87U/

4本の外付けアンテナを搭載した無線LANルーター。1GHz動作のデュアルコアプロセッサーと256MBのDDR3メモリを搭載する高いハードウェア性能を実現しており、すべての搭載機能を転送速度に影響を与えることなく快適に実行できる。4つのギガビット有線LANポートを搭載するほか、ハードウェアNATを搭載することにより、ソフトウェアでNAT処理を行なう製品よりも高速な転送速度を実現する。AppleのTime Machineにも対応するほか、WPSボタンも搭載する。設定はグラフィカルで分かりやすい「ASUSWRTダッシュボード」画面で行える。また、トレンドマイクロの「Trend Micro Smart Home Network」技術を使用する「AiProtection」機能も搭載し、セキュリティ対策をルーター単体で実現している。


RT-AC87U

■AirMac Extreme(Apple)
URL:http://www.apple.com/jp/airmac-extreme/

6本のアンテナを最上部に内蔵した無線LANルーターで、2.4GHz帯および5GHz帯のデュアルバンドに対応しており、最大1300Mbpsの通信が可能。ビームフォーミングにも対応している。底面のサイズは98×98mmで、従来モデルに比べて64%少なくなった。また、設定についてはOS X用のAirMacユーティリティとiOSに設定アシスタントが組み込まれており、MacやiOSデバイスから簡単に設定を行える。USBポートを搭載しており、HDDやプリンタを接続できる。悪質な攻撃からデータを守るファイアウォールも組み込まれている。


AirMac Extreme

■WXR-2533DHP(バッファロー)
URL:http://buffalo.jp/product/wireless-lan/ap/wxr-2533dhp/

4本の大型可動式アンテナを搭載した無線LANルーター。5GHz帯は最大1733Mbps、2.4GHz帯は最大800Mbpsの通信が可能で、最大3台の同時処理を行えるMU-MIMOにも対応する。さらに、ビームフォーミング機能も搭載している。プロセッサーは1.4GHzデュアルコアCPUと2.4GHz帯用、5GHz帯用にそれぞれ補助チップを搭載する。デュアルバンドの無線通信をそれぞれ専用CPUが個別に処理を行なうため、通信以外の機能を同時処理する場合も、無線通信の速度を維持できる。また、HDDを接続できる2つのUSB3.0ポートを搭載するほか、来客にWi-Fi環境を提供できるゲストポート機能も搭載する。有害サイトのブロックやネットの使いすぎを防ぐペアレンタルコントロール機能も搭載。


WXR-2533DHP

■Aterm WG2600HP(日本電気/NECプラットフォームズ)
URL:http://121ware.com/product/atermstation/product/warpstar/wg2600hp/

4×4 MIMO対応ながらもアンテナ内蔵ですっきりしたデザインを実現した無線LANルーター。世界最小クラス超小型の「μ(マイクロ)SRアンテナ」や、「ピン・ダイポールアンテナ」、「アイソレーション・アンテナ」を搭載した「新アンテナシステム」を採用している。また、ビームフォーミング機能にも対応している。プロセッサーはデュアルコアCPUを搭載するほか、さらに2つの無線用CPUも搭載し、5.0GHz帯と2.4GHz帯両方の電波を同時に利用した場合でも高速に通信できる。設定の際は、専用アプリ「Atermスマートリモコン」に対応するほか、子どもの無線LAN利用時間を管理できる「こども安心ネットタイマー」も搭載。USB3.0ポートも搭載しており、HDDやUSBメモリを接続できる。


Aterm WG2600HP

■WRC-1900GHBK-A(エレコム)
URL:http://www2.elecom.co.jp/products/WRC-1900GHBK-A.html

アンテナ8本を内蔵した無線LANルーターで、最大1300Mbpsに対応。設定アプリの「スカイリンクセットアップ」を使ってスマートフォンやブレットで初期設定を行える。ゲーム機やスマートフォンの接続時間を制限できる「こどもネットタイマー2」機能を搭載するほか、有害なサイトをブロックする「Webサイトフィルター」機能も搭載。固定IPアドレス契約が無くても外部からのURLによるアクセスが可能となる無料DDNSサービス「クリアネットサービス」にも対応する。


WRC-1900GHBK-A

以上、無線LANルーター各社の上位機種を紹介した。その多くが2.4GHz帯と5GHz帯の両帯域に対応しており、高速通信を実現している。家の環境や設置スペースの広さなどを考えて最適な製品を選んでほしい。

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