クリエイターが押さえておきたいデザイン関連資格・検定まとめ

クリエイターが押さえておきたいデザイン関連資格・検定まとめ



2015年10月16日
TEXT:編集部
デザイン業界で働く場合、必ずしも資格が必要なわけではないが、資格を持っていると、デザイン事務所への就職活動や新たな仕事開拓などで自分の実力を証明する材料にできる。また、自分の力量がどのくらいのレベルにあるのかを客観的に知ることができるというメリットもある。現在、デザイン関連の資格にはさまざまなものがあるので、開催主体ごとにまとめてご紹介したい。


CG-ARTS協会
マルチメディア検定を中心に、画像処理関連を中心とした5つの検定試験を展開している。ほとんどの検定に、ITの進歩によって懸念される知的財産権の知識を盛り込んでいるのが特徴だ。また、試験は全てマークシート式になっている。

●デザイン関連資格:CGクリエイター検定、CGエンジニア検定、Webデザイナー検定、画像処理エンジニア検定、マルチメディア検定
●資格概要:画像とITの基礎を中心としたマルチメディア検定をベースに、表現の基礎から、2次元、3次元のCGの知識を盛り込んだ、ゲームクリエイターやグラフィックデザイナー向けのCGクリエイター検定。画像処理をベースにした、プログラムの設計を中心にしたCGエンジニア検定。HTMLやCSSコーディングの基礎から、Web上の効果や動きなどWebデザインの知識を問うWebデザイナー検定。フィルタリングやコントラストなど画像処理の知識が問われ、ロボットビジョンや工業分野で活かせる画像処理エンジニア検定。全部で5つの検定構成になっている。

●受験料:全検定統一 ベーシック:5,500円 エキスパート6,600円
●受験方法:インターネット、郵送申し込み
●受験資格:なし 受験地:全国20都道府県
URL:http://www.cgarts.or.jp/kentei/


Web検


Webリテラシーをベースとして、WebデザインやWebプロデュースなど、Web制作に関連する検定。但し、合格すれば永久的に資格を所持できるわけではなく、スキルの維持のために2年ごとに更新しなくてはならない。試験方法は、CBT方式。

●デザイン関連資格:Webリテラシー、Webデザイン、Webディレクション、Webプロデュース
●資格概要:Web制作にかかわる基礎であるWebリテラシー検定を中心に、Webデザインの実装能力などを計るWebデザイナー検定、Webサイトの企画設計を問うWebディレクター検定、Webビジネスに特化したWebプロデューサー検定、といった構成になっている。特に、Web制作関連に従事している方は、チェックしておきたい。

●受験料:全試験統一 17,280円
●受験方法:インターネット、電話、FAX、郵送申し込み
●受験資格:なし
●受験地:全国200会場
URL:https://webken.jp/


JAGAT


●デザイン関連資格:DTPエキスパート認証制度
●資格概要:印刷物に対する知識やコンピュータに関する知識など、DTPを扱う方、もしくはこれから扱う方向けの資格。合格した場合も、2年ごとに在宅で更新試験を受ける必要がある。学科と実技のパートに分かれており、学科は多肢選択式、実技では指示書をもとに作品を制作しなければならない。

●受験料:20,520円
●受験方法:インターネット、郵送申し込み
●受験資格:なし
●受験地:全国7都道府県もしくは指定講座開城
URL:http://www.jagat.or.jp/


サーティファイ

サーティファイでは、Excel・Wordなどビジネス関連のソフトウェアの知識から、プログラミング関連の知識まで幅広く検定試験を実施している。なかでも、Webデザイナーやクリエイター向けの3つの資格は知っておきたい。

●デザイン関連資格:Webクリエイター能力認定試験、Flashクリエイター能力認定試験、ホームページ制作能力認定試験
●資格概要: HTMLやCSSに関する知識が問われるWebクリエイター能力認定試験。FlashなどWebスクリプトの知識が問われるFlashクリエイター能力認定試験。ホームページ制作の基本的な知識が問われるホームページ制作能力認定試験の3つの資格がある。主に、ホームページ制作者の仕事に従事しようとしている方向けの内容だ。

●受験料:Webクリエイター能力認定試験 スタンダード5,600円、エキスパート7,100円
     Flashクリエイター能力認定試験 初級6,700円、上級7,300円
     ホームページ制作能力認定試験 3,900円
     ※全て2015年8月時点の表示価格
●受験方法:公開試験はインターネット、随時試験は各会場で直接申し込み(電話やメール)
●受験資格:なし
●受験地:公開試験は全国8都道府県、随時試験は全国の各主要都市
URL:http://www.sikaku.gr.jp/web/


JWSDA


●デザイン関連資格:Webデザイン検定
●資格概要:Web制作の知識のほか、マーケティングやビジネススキルが盛り込まれているのが特徴。Web制作を手掛ける人のなかでも、特にフリーのWebデザイナーにおすすめの資格。CBTでの4択式で行われる。

●受験料:10,800円
●受験方法:インターネットで問い合わせ、申し込み
●受験資格:なし
URL:http://www.web-kentei.jp/webDesign


NSPC


●デザイン関連資格:ウェブデザイン技能検定
●資格概要:Webクリエイター向けの資格のなかでも、厚生労働大臣認定の、唯一の国家試験。Webデザインの基礎的な部分から、実務での知識が問われる。1級から3級まであり、それぞれ段階的にスキルチェックが可能だ。マーク式の学科と実技のそれぞれ2段階構成になっている。1級については合格率が毎年10〜30パーセントとやや低めで、難易度が高いことがうかがえる。また、受験資格に実務経験が問われる級もあるので、2級や1級はやや実務経験者向けの内容になっている。

●受験料:1級 学科7,000円 実技25,000円 計32,000円
     2級 学科6,000円 実技12,500円 計18,500円
     3級 学科5,000円 実技5,000円 計10,000円
     ※いずれも国家試験のため、非課税。
●受験方法:インターネット、郵送で申し込み
●受験資格:1級 【学科試験】2級に合格し2年以上実務経験があるもの、7年以上の実務経験があるもの、高度職業訓練修了後1年以上の実務経験・大学卒業後3年以上・短大や各種専門学校卒業後5年の実務経験があるもののうちいずれか 【実務試験】学科試験に合格したもの
      2級 3級合格者、2年以上の実務経験者、大学や短大・専門学校・高度職業訓練校で、協会の定める学課を修了し、卒業したもののいずれか
      3級 なし

●受験地:全国数か所 受験級によって変動有り
URL:http://www.webdesign.gr.jp/index.php


東京商工会議所


●デザイン関連資格:カラーコーディネーター検定試験
●資格概要:色に関する基礎的な知識から、ファッションカラーや経営に絡めた色彩の知識まで、カラーコーディネートに関する知識が問われる。日商簿記検定などでよく知られている東京商工会議所が主催する検定なので、知名度の高さでは持っていて損はない検定だ。1級から3級それぞれマーク式形式で、1級では論述式の試験も設けられている。

●受験料:1級9,440円 2級7,340円 3級5,250円
●受験方法:インターネット、電話で申し込み
●受験資格:なし
●受験地:全国 1級は受験地に制限あり
URL:http://www.kentei.org/color/


色彩検定協会


●デザイン関連資格:色彩検定
●資格概要:文部科学省後援の検定試験。グラフィックデザインやインテリアデザインなど、さまざまなビジネスに活かせる検定で、比較的認知度が高い。1級は選択式と合わせて記述式になっている。

●受験料:1級15,000円 2級10,000円 3級7,000円
●受験方法:インターネット、郵送、書店で申し込み
●受験資格:なし
●受験地:全国 1級の2次試験は6エリアのみ
URL:http://www.aft.or.jp/


Adobe


●デザイン関連資格:アドビ認定エキスパート
●資格概要:アドビ認定エキスパートは、アドビのソフトを使用できる証明として活用できる資格だ。日本国内だけでなく、全世界で認められた資格という点で魅力がある。試験では、クリエイターが使用することの多いPhotoshopやIllusutrator、InDesign、Dreamweaver、Flash、Acrobat Pro Xの知識が問われる。試験は随時可能なうえ、結果は試験終了後すぐにわかるので、何度でもチャレンジできるのが嬉しい。試験形式はCBTの選択式。

●受験料、:18,900円
●受験方法:ピアソンVUE(http://www.pearsonvue.com/japan/IT/adobe_index.html)にてインターネット予約
●受験資格:なし
●受験地:全国のピアソンVUE公式会場
URL:http://www.adobe.com/jp/support/certification/


■まとめ主催団体ごとに、クリエイターなら知っておきたいデザイン関連の資格・検定をご紹介した。同じような名称でも、団体によって試験内容も若干変わってくるので、自分のニーズやスキルなどに合わせてチャレンジしていただきたい。

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