株式会社美術出版社は、月刊の美術雑誌「美術手帖」の2016年2月号を1月18日に発売する。今号の特集は「浦沢直樹」。「YAWARA!」「20世紀少年」「MONSTER」など数多くの人気作品を手掛け、33年間途絶えることなく長編連載を続けている漫画家の浦沢直樹氏を紹介した1冊だ。浦沢氏の最新の活動にスポットを当てながら、日本マンガの実態に迫っている。A5判変型で200ページ。

浦沢氏にとって「マンガとは物量」であり、最も多く連載を抱えていた時期は月に130枚の原稿を描いていたという。本書の巻頭は、その圧倒的な仕事量を、数字と原画の撮り下ろしで伝えるページだ。インタビュー記事では、デビューから最新作「BILLY BAT」に至るまでの歩みや、話題のTV番組「浦沢直樹の漫勉」の誕生秘話などが明かされる。また、同番組を実現に導いた放送作家の倉本美津留氏や、同番組に登場した浅野いにお氏らのインタビューも掲載。漫画家の制作現場に潜入する画期的な試みを紹介している。

そのほか、客員教授を務めた名古屋造形大学での講義録から、マンガを志す学生に向けて自らの体験談を語る「マンガを描き続けるためのトレーニング術」、浦沢氏がどのようなマンガに影響を受けてきたのかを年表形式で示した「私的日本マンガ史」、少年時代に描いた秘蔵マンガノート「ブラックスカル」の初公開など、充実の内容。「マンガ家・浦沢直樹」がどのように形成されてきたかを辿ることができる。

出版社：株式会社美術出版社
著者：美術手帖編集部
価格：1600円（税抜）
URL：http://www.bijutsu.co.jp/bt/
Amazon：http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B019P1VY4U/mdndi-22/
2016/01/18