Googleの人工知能がプロ棋士に初勝利、次戦は「囲碁界の魔王」イ・セドル

Googleの人工知能がプロ棋士に初勝利、次戦は「囲碁界の魔王」イ・セドル


「AlphaGo」VS「Fan Hui」

米Googleは27日(米国時間)、同社の傘下企業「DeepMind」が開発した囲碁ソフト「AlphaGo」が、初めてプロの囲碁棋士に勝利したと発表した。詳細は、英科学誌ネイチャーに掲載されるとしている。

今回、「AlphaGo」と対戦したのは、中国のプロ二段で現在はフランスで活動、ヨーロッパチャンピオンにも3度輝く実力派、ファン・フイ氏。19路のフルサイズ盤で置き石などのハンデ無し、という条件で2015年10月に5回対戦し、人工知能の5戦全勝という成績だった。

これまで、「人工知能は囲碁で人間に勝てない」とされてきたが、「AlphaGo」はこれまでのAIのアプローチを変更。人間の脳のニューロン(神経細胞)のような機能を持つ「ニューラルネットワーク(neural networks)」と「高度なツリー検索(advanced tree search)」を合わせた新技術で開発された。「AlphaGo」プロジェクトのDemis Hassabis氏は「人間と同じようにアプローチし、問題に取り組み、柔軟なアルゴリズムを発揮する人工知能(AI)の開発は非常に魅力的な挑戦だ」としている。


Demis Hassabis

3000万ものプロ棋士の棋譜を学習し、人の差し手の57%までを読めるようになった「AlphaGo」は、他のトップ囲碁ソフトと対戦。500戦して499勝という数字を残してからファン・フイ氏に挑むこととなった。結果は「AlphaGo」の圧勝。それを受けて「AlphaGo」は次なる対戦者を韓国のプロ棋士イ・セドル九段に決定。世界最強レベルのトップ棋士に対し、人工知能がどこまで迫れるか、世紀の対戦は2016年3月となっている。


ファン・フイ氏(左)の対戦の様子

発表資料
URL:https://googleblog.blogspot.jp/2016/01/alphago-machine-learning-game-go.html
2016/01/28

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