株式会社美術出版社は、月刊の美術雑誌「美術手帖」の2016年3月号を2月17日に発売する。今号の特集は「超絶技巧!! 宮川香山と明治工芸篇」。2000年代以降に再評価とともに注目が高まっている明治時代の工芸に着目し、驚くべき緻密さや写実性を誇る作品と職人技が紹介されている。

本書の特集でも取り上げられている宮川香山氏は、明治時代に活躍した陶芸家。2月24日から六本木・東京ミッドタウンのサントリー美術館（東京都港区）で「没後100年 宮川香山」と題した展覧会がスタートするなど、2016年は国内各地で関連した展覧会の開催が予定されている。同氏が生み出した「高浮彫」は、動植物を立体的かつリアルな浮彫りで表現する技法で、日本の陶磁器における装飾の概念を塗り替えるものであった。

本書の特集では、美術史家の山下裕二氏を監修に迎え、宮川香山氏の独創的な表現が解説されているほか、同時代の明治工芸があますところなく紹介されている。七宝の並河靖之氏 / 金工の正阿弥勝義氏 / 漆工の柴田是真氏 / 牙彫の安藤緑山氏などの職人技とセンス、人物像も明らかにする記事を掲載。注目を集める明治時代の工芸の世界を深く知ることができる。

出版社：株式会社美術出版社
著者：美術手帖編集部
価格：1600円（税抜）
URL：http://www.bijutsu.co.jp/bt/
Amazon：http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01B38MX2K/mdndi-22/
2016/02/16