船は撤去され緑は繁る、Googleが東日本大震災被災地のストリートビュー更新

船は撤去され緑は繁る、Googleが東日本大震災被災地のストリートビュー更新


2011年の様子

Googleは2日、2011 年に開始した「東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクト」の一環として、東日本大震災の被災地(岩手・宮城・福島・茨城県内の 59 市 19 町 4 村)のストリートビューを更新したと発表した。撮影日は2015年6月〜2016年1月で、被災地の過去と現在を写真や動画で共有できる「未来へのキオク」と、Googleマップで閲覧できる。

今回、併せて公開された動画「震災から 5 年。 震災前からこれまでの東北の姿。」では、震災後と現在の景観も見比べることができる。岩手県宮古市田老地区では津波が根こそぎ奪い、土が露出していた地に緑が帰ってきている様子や震災遺構として保存が決定した「たろう観光ホテル」が映っている。また、岩手県大槌町須賀町では、商店が建ち、家が建ち、人の生活が戻ってきている様子がわかる。宮城県気仙沼市共徳丸では、道路を塞ぐように横たわる船が、経年劣化で船体にさびが目立つようになり、そして船体が取り除かれた今の景色が見える。宮城県女川町地域医療センターでは、破壊された建物は撤去され、舗装道路ができている。


宮城県気仙沼市共徳丸


未来へのキオク

どの地域も恐ろしい災害の爪痕と、そこから回復する自然と人々の営みが見て取れる。未曾有の災害として後生に残していかなければならない東日本大震災。Googleでは本プロジェクトを、東北の今を知り、震災の記憶を風化させないための助けになればとしている。

発表資料
URL:http://googlejapan.blogspot.jp/2016/03/5.html
2016/03/02

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