人工知能アルファ碁が囲碁トップ棋士を3タテ! AIが人類の発想を完全に上回る

人工知能アルファ碁が囲碁トップ棋士を3タテ! AIが人類の発想を完全に上回る


Match 3 - Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGoより

Google傘下の人工知能開発企業DeepMindが作りだした、人工知能を搭載した最強の囲碁ソフトAlphaGo(アルファ碁)と、世界最高レベルの韓国プロ棋士イ・セドルが対戦する「Google DeepMind Challenge Match」の第3戦が終わり、アルファ碁が勝利した。これで5戦中3勝となり、アルファ碁の勝ち越しが確定した。

これまで将棋では人工知能が人間に迫ることはできても、19路と盤面が広大な囲碁では、AIが人間に勝つのは先の事だと思われてきた。しかし、アルファ碁は人間の脳のニューロン(神経細胞)と同じような「ニューラルネットワーク(neural networks)」を搭載し、毎日数万回の対局をこなしてデータを取り、その実力を飛躍的に向上させていた。

第1戦・2戦のプロ棋士などによる解説では、どれもアルファ碁の手は最初は悪手に見えるのだが、後になって効いてくると述べており、序盤のアルファ碁の手の意図を全く読み取れてない状況がわかる。また、今日の対戦の展望として、アルファ碁がコウ(互いに相手の石を取り合う状況)に弱いのではないかと予想。イ・セドルがコウを仕掛けるのではとしていた。

いざ開戦すると先手(黒)のイ・セドルが上辺と左辺に陣地を広げ、後手(白)がそれを分断しにいくという形でスタート。相変わらず人間の発想では思いつかないような手を繰り出すアルファ碁、2戦目の穏やかにお互い陣地を取り合う流れではなく、序盤から勝負が決まってしまうような激しい戦いとなった。


イ・セドルが押しの一手を打った直後
囲碁プレミアムより

やがて戦いはアルファ碁が広大な陣地を築く下辺に移行。黒は右下辺でわずかな陣地を築くも、下辺を大きく白に切り取られ劣勢が明らかになった。途中、ニコニコ生放送の解説が「(セドルの)心が折れてもおかしくない」と語るような、明らかに勝負が決まった状態で手は進み、3戦目で初めてコウの争いになるものの、やがてセドルが負けを認めてアルファ碁が3連勝を飾った。

対戦は13日(日)、15日(火)とあと2戦残っている。勝ち越しを許したものの、未知の手を指してくるアルファ碁に対し、人類最高レベルのイ・セドルがどのような検討をして挑むのか、人類の意地を見てみたい。

囲碁プレミアム
URL:http://www.igoshogi.net/igopremium/live/event.html

YouTubeの生中継URL(第4戦3月13日)
URL: https://www.youtube.com/watch?v=yCALyQRN3hw

ニコニコ動画
URL: http://blog.nicovideo.jp/niconews/ni059650.html
2016/03/12

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