人工知能VSプロ棋士は4勝1敗で人工知能の勝ち! 様々な形に対応し成長するAI

人工知能VSプロ棋士は4勝1敗で人工知能の勝ち! 様々な形に対応し成長するAI


イ・セドル投了直後のシーン
Match 5 - Google DeepMind Challenge Match: Lee Sedol vs AlphaGoより

Google傘下の人工知能(AI)スタートアップ・英DeepMindが開発した囲碁ソフト・アルファ碁(AlphaGo)と、世界最高レベル の韓国プロ棋士イ・セドルが対戦する「Google DeepMind Challenge Match」の第5戦が行われ、後手のアルファ碁(白)が先手のイ・セドル(黒)に中押し勝ちした。3連勝の後に1敗したものの、4勝1敗で締めくくった。

アルファ碁3連勝の後、イ・セドルが雪辱となる1勝を上げて迎えた第5戦。アルファ碁は1〜3戦目のような圧倒的な強さはなりを潜め、どちらも持ち時間を使い切って秒読みとなる戦いになった。終盤、解説はわずかにイ・セドル有利との見立てであったが、明確な敗着がないものの、いつのまにかアルファ碁が逆転しているという流れだった。


終盤前、イ・セドル有利と見ていたニコニコ動画の解説

5戦を通し、強さを見せつけたアルファ碁だったが、第5戦の右下辺の戦いなど、人間にとっては当たり前でもアルファ碁には見えていない部分もあった。また、イ・セドルは負けてしまったが、3戦目までの圧倒的な差を研究によって埋め、第4戦には“神の手”とも称賛されるワリコミの一手を打つ場面もあり、AIと人類、それぞれの凄さを垣間見るシリーズだった。

また、「自分ならばアルファ碁に勝てる」と発言したという、現在世界最強とされる中国の柯潔(カケツ)や日本囲碁界初の6冠で7冠も射程圏内の井山裕太九段との対戦を望む囲碁ファンが多く、今回の対戦だけではもったいないとの声も多数ある。

さらに、DeepMind社はアルファ碁の技術は囲碁だけではなく、他分野でも活躍させるとしており、囲碁だけでなく今後の動向に注目が集まる。

DeepMind
URL:https://deepmind.com/
2016/03/15

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