検挙された最年長ハッカーは72歳! 警察庁が不正アクセスに関する情報を公開

検挙された最年長ハッカーは72歳! 警察庁が不正アクセスに関する情報を公開


年代別被疑者数

警察庁は、平成27年1月1日から同年12月31日までに発生した不正アクセスの発生状況をまとめた、「平成27年における不正アクセス行為の発生状況」の広報資料を公表している。

認知件数に関しては、平成23年〜26年まで増加傾向だったものが、約6割以下まで減少している。これは、LINEのPINコードによる本人認証など、無料通話アプリが認証セキュリティを強化したことにより、なりすましでの不正アクセスが減ったことが要因だとしている。

しかし、検挙人員、検挙事件数は増加してしまい、平成12年の「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(不正アクセス禁止法)の施行後最多となっている。


不正アクセス行為の認知・検挙状況

不正アクセス後の行為としては、「インターネットバンキングでの不正送金」(1531件)が約75%、次いで「インターネットショッピングでの不正購入」(167件)となり、金銭的な被害が約8割を超えている。それ以外は、 「オンラインゲーム、コミュニティサイトの不正操作」(96件)、「メールの盗み見等の情報の不正入手」(92件)が続いている。


不正アクセス後の行為

不正アクセス禁止法違反に係る被疑者の年齢は14~19歳の53人が最多で、20〜29歳の43人が次点。若年層が多く関わっている現状が明らかになっている。また、補導または検挙された年齢の幅では、最年少が12歳、最年長が72歳となり、パソコンやインターネットに疎い印象のある子供、老人でも不正アクセスに手を染めるケースが報告されている。


年代別被疑者数
※12歳は14歳未満の少年であるため、検挙事件としては計上されない

不正アクセス行為の手口では、1位は「利用権者のパスワードの設定・管理の甘さにつけ込んだもの」117件(35.3%)だった。アメリカで発表された2015年の「共通パスワード」ランキングで、「123456」や「password」が上位にランクインするように、簡単なパスワードを使い続けたりパスワードを使い回すなど、ユーザーのセキュリティ意識の低さにつけ込む不正アクセスは後を絶たない。


不正アクセスの手口

ほかには、「不正アクセス行為の動機」では“好奇心を満たすため・顧客データの収集等情報を不正に入手するため・不正に経済的利益を得るため”が多く、「不正に利用されたサービス」では“オンラインゲーム、コミュニティサイト・電子メール・インターネットショッピング”が多いという結果などが公表されている。

発表資料:警察庁ウェブサイトより
URL:https://www.npa.go.jp/cyber/pdf/H280324_access.pdf
2016/03/28

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