日本地図の3D版「地理院地図Globe」をWeb上で公開、昭和の空中写真や災害データも閲覧可

日本地図の3D版「地理院地図Globe」をWeb上で公開、昭和の空中写真や災害データも閲覧可


「地理院地図Globe」

国土地理院は29日、地理院地図に収録している様々な情報(地理院タイル)をシームレスに3Dで表示できる日本地図「地理院地図Globe」を、Webサイト上で試験公開した。専用プラグイン不要で、Internet Explorer 11、Google Chrome、Firefox、Safariの各ブラウザで利用できる。

本地図は、国土地理院が持つ様々なデータを活用できる3D地図。地図の表示方法は、地名や道路・鉄道などが記された「標準地図」から、日本列島の起伏がひと目で分かる「色別標高図」、市町村名と境界のみが記された「白地図」、1945年からのデータが揃う「空中写真地図」など、複数から選ぶことが出来る。視点も真俯瞰から水平、ズーム、パンなど自由に操作できる。


「標準地図」で見た東京・青ヶ島


「色別標高図」で見た東京・青ヶ島


「色別標高図」で富士山から関東平野を望む

また「防災関係」として提供されているデータと地図を重ねて比較することも出来る。例えば2013年に海中火山が噴火して新しい陸地が形成された小笠原諸島の西之島は、地図の上に「西之島付近噴火活動正射画像」(2015年7月28日撮影)の画像を透過率50%で重ねて、島がどれだけ大きくなったか、その変化を見ることが出来る。(透過率は自由に設定可能)


西之島

また、記憶に新しい「平成27年9月関東・東北豪雨」のデータも複数保存。茨城県常総市の地図に「平成27年9月関東・東北豪雨常総地区正射画像」(2015年9月11日午前撮影)を透過率70%で重ねてみると、鬼怒川の東岸、国道294号が南北に貫くエリアが一面浸水していることが分かる。


茨城県常総市(茶色い箇所が浸水部分)

ほかにも、空中写真を背景に国土数値情報の避難施設データや平成26年8月豪雨災害時の土砂流出範囲図データなどを重ねあわせて表示することで、防災に役立てることも出来る。


平成26年8月豪雨災害時の土砂流出範囲図データ使用

発表資料
URL:http://globe.gsi.go.jp/
2016/03/30

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