熊本を支援するデザイナーに朗報!加工可能な地図データが無償提供

熊本を支援するデザイナーに朗報!加工可能な地図データが無償提供

北海道地図(株)は25日から、熊本地震の被災地支援の一環として、同社の地図データ製品「 GISMAP 地図素材.ai 」から、熊本市の地図を無償提供している。熊本地震に関する印刷物やWebページ、報道などに利用する地図として利用でき、加工も可能。利用期限は2016年5月31日まで。

今回、北海道地図から提供される熊本市の地図データは、デザイン・DTP向け地図データ製品「GISMAP 地図素材.ai 」の、熊本市周辺(縮尺 1/50,000)と熊本市南区周辺(縮尺 1/25,000)の2点。いずれもA0判(1,189×841mm)の高画質データで、Adobe Illustratorで加工可能なAiデータと、PDF、JPEGが用意されている。

これらの素材を使用するには、利用目的・掲載媒体、使用するエリアなどをメールフォームから送信して申し込むことで、地図データを無料で利用できる(地図には同社が指定するクレジット承認番号の記載が必要)。

例えば、被害情報の把握や情報収集、各媒体での報道、復興活動のための資料作成、被災地支援の告知など、災害対応や被災地支援に関する目的であれば幅広く利用できる。

必要な部分、必要な情報だけを表示して加工できる


地図データをIllustratorで開き、「オブジェクト」→「すべてをロック解除」で、地図上の情報を編集・加工できる

「GISMAP 地図素材.ai 」は、日本全国各地の地図をAdobe Illustrator向けのベクタデータで提供するサービス。必要なエリアだけを購入でき、トレースをすることなくそのままデザイン素材として利用できる。書体や色を変えたりといった加工も可能だ。


掲載されている情報はレイヤー分けされていて、表示・非表示を細かく設定できる

また、この地図データは道路、水源・河川、公共施設、教育機関、駅などのオブジェクトは詳細にレイヤー分けされているので、必要な情報だけを表示させてデザイン作業ができる。こうした機能を利用することで、よりスピーディに正確な地図が作成ができ、被災地支援に提供できるというわけだ。


拡大表示にもある程度耐えられる高解像度

また、地図データ自体がA0サイズと大きいため、特定の地域だけを切り取って使う際にも、ある程度の画像解像度が確保できる。

被災地の情報を俯瞰で把握できるのが「地図」の強み

被災地においては、物資や人はもちろん必要だが、「情報」もまたきわめて重要となる。同社は、「デザインや印刷・出版のノウハウを持つ人びとによってこれらの地図データが利用され、被災地に必要な情報が届けられる一助になれば」との思いから、今回の地図データの無料公開を決めたという。

被災地のさまざまな情報を、俯瞰(ふかん)で把握できるのが「地図」の強み。今後も事態の経過によっては状況の可視化が必要になることも想定されるので、地図データをインフォグラフィックの素材として使用する可能性も考えられる。
もし、提供されている範囲以外の地図が必要な場合も、個別に対応する用意があるそうなので、同社に問い合わせてみてほしい。


■北海道地図
URL:http://www.hcc.co.jp/information/info/kumamoto-earthquake.html
2016/04/26

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