人工知能の応用で白黒写真を自然に彩色する手法を早稲田大学の研究グループが確立!GitHubでコード公開

人工知能の応用で白黒写真を自然に彩色する手法を早稲田大学の研究グループが確立!GitHubでコード公開


大学史資料センター写真データベース所蔵写真(大隈重信と来訪者)を今回の手法で彩色加工したもの

早稲田大学理工学術院の石川博教授、飯塚里志研究院助教、シモセラ・エドガー研究院助教らの研究グループは、「ディープネットワークを用いた大域特徴と局所特徴の学習による色付け」の手法を確立したことを発表した(http://hi.cs.waseda.ac.jp/~iizuka/projects/colorization/ja/)。ディープラーニングと呼ばれる人工知能技術を応用し、白黒の写真を自動で彩色するもの。今回の研究により、100年前の白黒写真をはじめ、さまざまな画像で自然な色付けが実現できるようになり、ユーザーテストによる彩色結果の評価では、約90%の色付け結果が「自然である」との回答を得たことも発表されている。

従来、白黒写真に何らかの方法で自然な彩色を行うためにはユーザーによる介入が必須とされていたが、この研究ではそれを自動で行える手法が確立された。大量の白黒 / カラー画像の組から色付けの手掛かりとなる特徴を、ディープラーニング技術で学習。その特徴を用いて、与えられた白黒画像をカラー画像に変換する。特に、画像全体から抽出される“大域特徴”と、より小さな領域から算出される“局所特徴”とを結び付けて利用するのが、この研究で開発された新しい手法だ。“大域特徴”からは「屋外か屋内か」「昼か夜か」などの写真全体についての情報を得ることが可能。“局所特徴”からは、たとえば「砂か葉か水か」などの物体の持つ質感で、どのような色が適当かを推測できる。なお、今回の発表に合わせて、ソースコードの公開も共有Webサービス「GitHub」上で行なわれている。

早稲田大学
URL:http://www.waseda.jp/
2016/06/01

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