イギリスで6月23日（現地時間）に行われた欧州連合（EU）残留・離脱を問う国民投票では、離脱51.9％・残留48.1％となり、イギリスのEU離脱が決定した。

離脱決定により、キャメロン首相辞意表明、スコットランド独立論再燃、大幅なポンド安など、国内外に大きな影響を与えた今回の国民投票。かなりの僅差だっただけあり納得のいかない残留派は英下院の嘆願サイトで国民投票やり直しの運動を開始。26日にはやり直しの署名が300万人以上になり、さらに27日には350万人を越え、署名が正当になされている場合、イギリスの人口の5％以上がやり直しに賛同する事態になっている。

10万人を越えれば議会での審議が必要になるため、下院では下院特別委員会を設置して28日（現地時間）に審議を行うとしている。

一方、国民投票では残留派が多かったとされるロンドンでは、独立してEUに残留するというウルトラCを市長に対して発案。署名サイト「Change.org」で、「Declare London independent from the UK and apply to join the EU.」という署名活動が展開され17万人の賛同者が集まっている。ロンドンのサディク・カーン市長はEU残留派であるが、ロンドンの未来はどうなるのか不透明だ。

イギリスを真っ二つに割っている今回のEU離脱問題。国民投票だけでなく、実際に国が割れる可能性まで出て、世界中からの注目がさらに高まっている。

英下院の嘆願サイト
URL:https://petition.parliament.uk/petitions/131215

ロンドン独立署名サイト
URL:https://www.change.org/p/sadiq-khan-declare-london-independent-from-the-uk-and-apply-to-join-the-eu
2016/06/27