隆起印刷技術などを活用して再現!バチカン図書館所蔵の手書き文献をキヤノンらが複製して限定配布

隆起印刷技術などを活用して再現!バチカン図書館所蔵の手書き文献をキヤノンらが複製して限定配布


複製される「バチカン版ウェルギリウス」の対象ページ

バチカン教皇庁図書館(バチカン図書館)、株式会社NTTデータ、キヤノン株式会社の三者は、バチカン図書館が所蔵する手書き文献を複製物として再現し、200部限定で配布することに合意し、覚書を締結した。対象となる文献は、バチカン版ウェルギリウスとして知られる西暦400年頃に作成された「Vat.Lat.3225」で、アエネーイスの一場面を描いた鮮やかな挿絵を含むページ。株式会社NTTデータが電子化 / 保存した画像データを、キヤノン株式会社が保有する独自の質感画像処理技術と、キヤノンのグループ会社であるオセ社の隆起印刷技術を活用して複製する。

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本プロジェクトは、人類の歴史的遺産を現代の技術で再現して未来に残す取り組みだ。バチカン図書館と株式会社NTTデータは、2014年4月からバチカン図書館所蔵の貴重文献電子化プロジェクトをスタート。これまでに、デジタルアーカイブソリューション「AMLAD(アムラッド)」を活用した文献画像データの長期保存システムや画像公開用の閲覧ビューワーを含むデジタルアーカイブシステムの構築などを進めてきた。

今回発表された取り組みでは、キヤノンのグループ会社であるオセ社の質感プリント技術を活用して再現複製物を作成。約1600年前の文献素材の質感や凹凸、古代ローマの技法で描かれた挿絵部の色彩などが、現代の技術によって再現される。完成した複製物は、2016年9月からDigita Vaticana(本プロジェクトの資金管理団体)より順次配布。本プロジェクトに対する賛同金500ユーロ以上を寄付した賛同者を対象として提供される。

バチカン教皇庁図書館 / Digita Vaticana / 株式会社NTTデータ / キヤノン株式会社
URL:http://www.digitavaticana.org/
2016/07/12

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