JMC、錫と木という異なる2つの素材を融合させた器「wood casting bowl」のプロトタイプを発表

「wood casting bowl」

株式会社JMCは、金属の錫と木材という全く性質が異なる2つの素材を融合させた器「wood casting bowl」のプロトタイプを発表した。同社は、3Dプリンタ出力事業と鋳造事業を展開している製造業者。今回のプロジェクトは、3Dプリンタや鋳造の技術を用いたサービスを多様な業種へ提供するなかで、同社が持つ伝統的な技術とデザインの新たな可能性を探し求めたことから始まっている。デザインを担当したのは、IFパッケージングデザインアワードやグッドデザイン賞など数々の受賞歴を誇り、同社の取締役でもある山﨑晴太郎氏。
株式会社JMCでは、職人の手仕事とデジタル技術を掛け合わせた次世代の日本のものづくりの形を模索している。今回発表された「wood casting bowl」の制作過程でも、砂型鋳造と木工の技術が活用され、相反する2つの要素の1つの形への帰結が体現された。具体的には、融解した金属を旋盤加工した木とつなぎ合わせて定着させる工法。金属の冷却収縮による引けや、融解金属による木の炭化など、異なる特徴をいかに調和させながら形を与えていくかがポイントとなった。触れる面の厚さが素材ごとに異なり、使用者は温度、質感、触感などを通して、“素材”を強く意識するプロダクトとなっている。

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株式会社JMC
URL:http://www.jmc-rp.co.jp/
2016/10/04


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