UXはこんなにも心地良い!iOS10「新生iMessage」を育てたインタラクションデザイン

▷メッセージをより豊かにするストアの誕生

今回のアップデートから登場した「iMessage App Store」を見てみよう。
iMessage内で使えるアプリが多数公開されていて、新しい市場拡大の可能性を感じることができる。
注目すべきはiMessage専用アプリだ。時間を入力してカウントダウンを作成することができる「AT MESSAGE」や、翻訳した文章を送ることができる「エキサイト翻訳」、週末の天気をシェアできる「The Weather Channel」。iMessageを楽しむ最低限の機能はデフォルトで備えられているが、iMessage App Storeを利用することで、メッセージのやりとりはより豊かなものになる。
ダウンロードしたアプリは画面下の領域に表示される。エリアこそ決まっているが、その中をどうレイアウトするかは自由なようだ。多機能かつカスタム性の強いこの領域を前に、クリエイターはまた心がくすぐられるだろう。

≪まとめ≫
追求して差別化されたインタラクションがアプリを育てる

これらのように、新しいiMessageは多機能かつ感覚的に使える「操作性」と、他のメッセージアプリにはない「独自のエフェクト体験」などを上手く取り入れ、後発ながらも独自の価値を創造した。制限されシンプルであった機能は、時と共にあらゆるニーズに応えるため数を増やし充実を図る。今回の大幅アップデートもその流れに沿ったものだろう。

これからも進化していくアプリが機能を増やし続けるのは当然だ。その流れの中で、インタラクションを利用した「直感的な操作性」の追求、競合アプリとの「体験の差別化」を考えることが、長くユーザーに使われるアプリへ育てていく上で重要なことではないだろうか。

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[著者プロフィール]
山幡 大祐(やまはた だいすけ) /クリエイティブディレクター:「Ameba」のクリエイティブディレクターとして、Amebaアプリのリニューアル等を担当。現在は、「755」のクリエイティブディレクターを務める。
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