2016年度グッドデザイン大賞が大きさや形の歪みを抑えた世界地図図法「オーサグラフ世界地図」に決定

グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)に選ばれた「世界地図図法 オーサグラフ世界地図」
慶応義塾大学 政策・メディア研究科 鳴川研究室+オーサグラフ株式会社

公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」において、2016年度のグッドデザイン大賞に「世界地図図法 オーサグラフ世界地図」(慶應義塾大学 政策・メディア研究科 鳴川研究室+オーサグラフ株式会社)が選ばれた。「グッドデザイン賞」は、さまざまに展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰を通じて人々の暮らし / 産業 / 社会全体を豊かなものへと導くことを目的とした総合的なデザインの推奨制度。「オーサグラフ世界地図」は多面体図法による四角い世界地図で、心射投影と正射投影を組み合わせて大きさや形の歪みを減らしている。
2016年度の「グッドデザイン賞」は、4085件の審査件数を数え、1229件の受賞デザインがあった。中でも特に優れたデザインは、2016年9月に「グッドデザイン・ベスト100」として評価されている。その発表と同時に「グッドデザイン大賞」の候補6点が挙げられており、審査委員や受賞者、展覧会への来場者による一般投票を経て、最多票数を得た「オーサグラフ世界地図」が大賞に決定。この大賞作品も含め、「グッドデザイン賞」のWebサイトでは受賞対象一覧が公開されており、デザインのコンセプトや創意工夫、デザイナーの想いなどを閲覧することが可能だ。
「オーサグラフ世界地図」は、仕様として「正積図法と公称するには精度を上げる必要あり」と言及されているが、全世界を長方形にピタリと収めつつ、面積 / 形 / 方位 / 距離の歪みをトレードオフしながらのさじ加減で、より正確な世界の描き方を目指したもの。地理関係を損なわずに全方向につなげることができ、行き止まりのない球面世界が平面で再現されたほか、多中心な世界観も視覚化されている。なお「グッドデザイン賞」では、このほかに2016年度グッドデザイン金賞(全19件)、未来づくり / ものづくり / 地域づくり / 復興デザインといった各種の2016年度グッドデザイン特別賞(全19件)、2016年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞(全28件)の受賞結果も合わせて発表された。
公益財団法人日本デザイン振興会
問い合わせ:03-6743-3776
URL:http://www.g-mark.org/
2016/10/31

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