日本流行色協会が2016年と2017年を象徴するテーマカラーを発表

今年(2016年)の色に選ばれた「アースリングブラウン」とそのイメージ

一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)は、2016年11月16日(水)の“いい色”の日に合わせて、2016年と2017年をそれぞれ象徴する色を発表した。2016年を象徴する色は「アースリング(地球人)ブラウン」(Earthling Brown)と命名され、マンセル値5.8YR4.2/4に該当するモデレートブラウン。“来年の色”である2017年の象徴的なカラーには、マンセル値4R4.25/14に該当するビビッドレッドが選ばれ、「リーディングレッド」(Leading Red)と名付けられている。
今回発表された色は、単純に流行したカラーあるいは流行するカラーという意味ではなく、その時代のムードを象徴するような各種のキーワードを包含した各年の“テーマカラー”のような位置付けだ。2016年の色に選定された「アースリングブラウン」の選定理由として挙げられた3つのキーワードは「寛容さ、境界を超える」「成熟さ」「生命力」。2016年の市場において、ファッションや商業施設のインテリアなどで、ブラウン系の色合いが非常に多く見られたことも選定の背景として紹介されている。また、SNSでの他者への執拗な責め立てをはじめ、ヒステリックな時代に対する危機感が穏やかなブラウンへ目を向けさせた可能性があるとの分析も提示された。
2017年の「リーディングレッド」の選定理由として挙げられた3つのキーワードは「決断、エネルギー」「人間らしさ」「日本」。この「リーディングレッド」は2016年のブラウンに比べて大胆かつスッキリとした色であり、その名の通りに“未来を開く力”を秘めている。エネルギーやリーダーシップを表す色であると同時に、身体を流れる血の色でもあることから「人間らしさ」にも直結。技術革新が急速に進展している21世紀において、特にロボット技術があらためて「ヒューマニティ=人間らしさ」を考えるきっかけとなっている時代性も反映して選定が行われた。また、近年では日本文化への関心が高まり、海外からの観光客が増えていることも、日本の文化に根付いた赤色が選ばれた背景となっている。

来年(2017年)の色に選ばれた「リーディングレッド」とそのイメージ

一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)
URL:http://www.jafca.org/
2016/11/16
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