石井竜也展覧会

2008年1月31日（木）～2月17日（日）

森アーツセンターギャラリー
東京都港区六本木6-10-1　六本木ヒルズ森タワー52F

1月31日、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて、ミュージシャン、映画監督など多彩なジャンルで活躍するアーティスト石井竜也の個展が開催された。

展覧会のタイトルにある「顔魂（かおだま）」とは、絵付け前の素のダルマに、彼が何気なく粘土や塗装を施したことから誕生したというユニークな立体造形。
以来3年間にわたって創作に没頭し、いまや100体以上にものぼる顔魂たちのなかから、約80作品を初披露する。


会場では、奇妙な顔、愛嬌たっぷりの顔、神仏を彷彿とさせる荘厳な顔、和のものとも洋のものともいえない不思議な顔…など、さまざまな表情の顔魂たちが、神秘的な空間に浮かび上がる。
いずれも、設計図や完成イメージなどを描かず、創造の衝動が赴くままに手を動かし形作られた、無意識の産物であるという。
それゆえに、個性豊かな顔魂の数々から、石井の創作の源泉を垣間見ることができる。

顔魂たちは、ギャラリーを入ってすぐに展示されている、薬師寺へ奉納した作品「太陽」を除けば、それぞれを識別するための名前を持たない。
それはまるで、顔魂という現代アートの名を借りて、石井竜也の身体を介し現世に実体化した、太古から存在する精霊であるかのように。

会期中は、展覧会限定のオリジナルアイテムを会場内で販売するほか、ウエストウォーク3Fの「六本木ヒルズ アート デザインストア」では、石井がこれまで手がけたアート＆デザイングッズを取り扱う特設コーナーが設置される。
期間は2月17日まで。
　
●石井竜也ホームページ：www.t-stone.com/