鹿児島市に1カ月滞在してクリエイティブな仕事を体験できるインターンシップ「かごしまお試し移住」

長島美術館から望む鹿児島市街地と桜島の風景

近年では、デザインやアートの分野での文化的な発展に力を注ぎ、それらの領域との緊密な連携で市町村を盛り上げる動きが活発化している。働き方やライフスタイルが変化したことにより、地方でクリエイティブな仕事に就く人々も増えてきた。鹿児島県鹿児島市も、クリエイターに対するサポートが行き届き、より持続性の高いクリエイティブ産業の振興を目指している地方公共団体の1つだ。現在、鹿児島市では、クリエイター限定の「かごしまお試し移住」を実施中。現地に約1カ月滞在しながら鹿児島市のクリエイティブ事情に触れるインターンシップの参加者を、2017年1月20日(金)まで募集している。
鹿児島市では、デザインをはじめとするクリエイティブ産業の育成支援と集積促進、デザインやコンテンツ業など知識集約型産業の振興を図るための「クリエイティブかごしまプロジェクト」を展開中。その一環として、首都圏などに集中しているクリエイティブ人材の誘致も目指している。とはいえ、実際に移住を決心するためには、実際にその土地がどのような生活環境 / ビジネス環境であるか不安も伴うもの。そこで、不安の解消や事前の情報収集などにも役立つのが「かごしまお試し移住(長期滞在・インターンシップ)」の制度だ。

鹿児島市は首都圏などに集中するクリエイティブ人材の誘致を目指している

「かごしまお試し移住(長期滞在・インターンシップ)」は、鹿児島市の企業が抱えている課題に挑む1カ月間の実践型インターンシップで、企業のリーダーとともに試行錯誤しながら実情を体験でき、自分が活躍できるステージをリアルにイメージできる。参加費は無料(交通費自己負担)で、滞在期間は2017年2月17日(金)〜3月16日(木)。鹿児島市でクリエイティブ系の仕事に就きたい美大生やクリエイティブ系の専門学校生などを主な対象としているが、学生以外からの応募も可能だ(学生も学年不問)。宿泊場所は鹿児島市内のゲストハウスなどで、上限6万円までの宿泊費を受入企業が負担。もしくは、費用は参加者各自の全額負担となるが、各自宿泊を選ぶこともできる。

桜島と桜

このインターンシップ制度での受入企業は、株式会社下堂園(http://www.chaho.me/)と株式会社D&AD(http://www.megumi-funatsuki.net/)。株式会社下堂園はお茶の可能性を模索しているイノベーティブな企業で、今回は日本茶カフェ「CHÁHO」をチラシ / Web / イベントなどの多彩なかたちで発信する“コミュニケーションデザイン”担当のインターン生を募集している。株式会社D&ADは、マーケティングに強みを持ち、ブランディング戦略まで含めたトータル提案を得意とするデザインオフィス。“本気でデザイナーを目指す修行”をしたいインターン生を募集している。いずれの企業もクリエイティブ性が非常に高く、今回の「かごしまお試し移住(長期滞在・インターンシップ)」は実際に現場での活動を体験できる貴重な機会と言えるだろう。

「かごしまお試し移住(長期滞在・インターンシップ)」詳細Webサイト
URL:http://kagoshima-creative.com

鹿児島県鹿児島市/かごしまクリエイティブライフ事務局(株式会社創企堂内)
問い合わせ:099-239-0253
なお、鹿児島市では、市に移住しようとするクリエイターに補助金を提供する制度(2017年1月31日必着まで申込受付)なども実施しており、企業側へのサポートとして、雇用の創出や経済の活性化のために2016年度以降の「企業立地促進補助金」の制度も拡充した。「企業立地促進補助金制度」は企業立地のインセンティブとなる制度で、拡充の内容を盛り込んだ「鹿児島市企業立地ガイド」(平成28年度版)も作成。拡充内容には、全業種における新規雇用促進補助金が正社員50万円(平成27年度までは30万円)、パートなど15万円(平成27年度までは10万円)に増額されたことや、情報通信業やデザイン・コンテンツ業における設備投資のうち事務所の内外装などの改修費用の補助の拡充(50% / 限度額150万円)、デザイン・コンテンツ業の交付要件の緩和(新規雇用要件6人以上→3人以上)などが含まれている。
鹿児島市産業創出課企業立地係
問い合わせ:099-216-1314
URL:http://www.city.kagoshima.lg.jp/rich/index.html
2017/01/18
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