職人が指導する手漉き体験や紙漉き現場の話も楽しめる「土佐和紙展」が開催

土佐和紙(浜田和紙)

全国の産地の和紙を取り扱っている小津和紙(株式会社小津商店)にて、2017年1月30日(月)から2月4日(土)まで、小津ギャラリー特別展として「土佐和紙展」が開催される。高知県手すき和紙協同組合の主催、高知県・全国手すき和紙連合会の後援による展覧会。ギャラリーでの土佐和紙展示のほか、1月31日(火)〜2月2日(木)の3日間は土佐和紙職人が指導する手漉き体験(1月31日〜2月1日)も楽しむことができる。時間は10:00〜18:00(初日は16:00から / 最終日は15:00まで)。
土佐和紙は、仁淀川を中心とする豊かな水と流域における質の良い原料に支えられ、1000年以上にもわたる伝統を紡いできた。特に「土佐典具帖紙」という薄い和紙は“カゲロウの羽”とも称され、ボストン美術館蔵の浮世絵やシスティーナ礼拝堂のミケランジェロが描いた大壁画など、美術品 / 文化財の修復の材料としても用いられている。日本三大和紙の1つとされるほどの土佐和紙だが、明治時代には7000軒以上あった和紙の工房も、時代の変化によって現在では約20軒までに減少。そこで高知県では、土佐和紙の文化や伝統技術を守るための後継者の育成に一丸となって取り組んでおり、今回のイベントも土佐和紙の魅力を広めるための企画の1つだ。
「土佐和紙展」が展開される小津和紙は、1653年創業の老舗の和紙専門店。手漉き体験は普段から実施されているが、期間中には土佐和紙職人の指導により、土佐和紙を使用して行われる。予約不要 / 随時受付で参加しやすいこともポイントだ。また、手漉き体験の開催日と同じ1月31日(火)〜2月2日(木)の14:00からと16:00からは、土佐和紙の職人が実演しながら紙漉き現場の話をするギャラリートークも実施。これ以外の日程でも希望があれば、ギャラリー内で土佐和紙の職人による説明などを受けることもできる。
なお、2017年は大政奉還から150年を迎え、来年には明治維新150年となる節目の年。高知県では、2017年3月4日(土)から2カ年にわたり「志国高知 幕末維新博」を展開する。この「幕末維新博」を盛り上げるため、Techshop Tokyoでも2月1日(水)19:00〜21:30と2月18日(土)10:00〜16:30に「高知家学講座2017〜土佐和紙で甦る幕末維新 at TechShop〜」を開催。土佐和紙とデジタル加工や電子工作を組み合わせ、幕末維新を現代的なコスプレ衣装で再現するワークショップとなっている。

紙を手漉きしている様子

和紙ならではの立体感のあるアートとして、ちぎり絵での繊細な表現なども、あらためて世界に広がっている

■期間:
2017年1月30日(月)~2月4日(土)
※土佐和紙職人の指導による手漉き体験は2017年1月31日(火)〜2月2日(木)

■開催場所:
小津和紙
東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル

■問い合わせ先:
小津和紙 / 高知県手すき和紙協同組合
url. http://www.ozuwashi.net/
2017-01-30
2017-02-04
event
MdN DIのトップぺージ