ジブリが用いたソフトを基にしたオープンソースのアニメ制作ソフト「OpenToonz」がクリスタと連携

「CLIP STUDIO PAINT EX」での作業画面。アニメーション書き出しにOpenToonzシーンファイルが追加された

株式会社ドワンゴと株式会社セルシスは、2Dアニメーション制作ソフト「OpenToonz」と、イラスト / マンガ / アニメーション制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT EX」の最新バージョン(1.6.4)との連携が実現されたことを発表した。「CLIP STUDIO PAINT EX」で作成した原動画を書き出し、「OpenToonz」での彩色 / 仕上げ / 撮影を行うことが可能。この連携の手順は、「CLIP STUDIO PAINT」のWeb講座(https://howto.clip-studio.com/library/page/view/clipstudiopaint_animation_opentoonz_01)でも詳しく解説されている。
ジブリ作品では、株式会社スタジオジブリのカスタマイズを経て「Toonz」というソフトが長年使われてきた。これを基に、株式会社ドワンゴが「Toonz」の開発元であるDigital Video社とスタジオジブリの協力を得て開始したのが、オープンソースのソフトとしての「OpenToonz」のプロジェクトだ(https://opentoonz.github.io/)。「OpenToonz」は、商用 / 非商用を問わずに誰でも無料で使用できる。
今回、株式会社セルシスが公開した「CLIP STUDIO PAINT EX」の最新バージョンでは、編集したセル画像とタイムラインの情報を「OpenToonz」で読み込める形式で書き出せるようになった(Windows 64bitとmacOSのみ対応)。セル画像は「OpenToonz」のワークフローに沿ってアンチエイリアスを付けたまま出力することも、アンチエイリアスをオフにして出力することもできる。
「CLIP STUDIO PAINT EX」の最新バージョンへは、同ソフトのユーザーであれば無償でアップデートが可能。「OpenToonz」との連携機能のほかにも、macOS Sierraへの正式対応や、ライトテーブルレイヤーの表示方法へのハーフカラーの追加、キャンバスの表示倍率を下げたときのトーン表示方法の選択(縮小表示 / グレー表示)などの改良が行なわれている。なお、「OpenToonz」との連携機能はEX版のみ。PRO版やDebut版は「OpenToonzシーンファイル」への書き出しには対応していない。

「OpenToonz」での作業画面

株式会社ドワンゴ / 株式会社セルシス
URL:http://dwango.co.jp/
URL:https://www.celsys.co.jp/
2017/03/01
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