電通、人間が書くものに近い広告コピーを人工知能で生成するシステム「AICO」を開発

人工知能が書いたキャッチコピーによる新聞広告

株式会社電通は、人工知能による広告コピー生成システム「AICO(β版)」を開発したことを発表した。同社では、5年ほど前から次世代型広告に関する研究を行っており、その中で広告コピーの良し悪しによって広告効果がどのように変化するかの定量 / 定性的評価を実施。今回発表された「AICO」は、その研究をさらに発展させ、静岡大学情報学部の狩野研究室(狩野芳伸准教授)との共同で開発されている。
「AICO」の開発は、人工知能の研究と実用化が急速に進み、広告コミュニケーション領域においても欠かせない技術になりつつあるという実態が背景となっている。人工知能による広告コピー生成のメリットの例として、同社の発表では、TPOに合わせたリアルタイムでのメッセージの変化と、インターネット広告 / 屋外・交通広告などでよりパーソナライズした次世代型の広告配信の実現などが挙げられた。
今回の発表に先駆けて、株式会社電通と狩野研究室では、双方の知見 / ノウハウ / データを組み合わせ、昨年に「人工知能が書いたキャッチコピーによる新聞広告」を出稿。同社で実際に広告制作の実務に携わっているコピーライターが人工知能の学習をサポートし、より人間に近いコピーの生成が可能となっている。同社では今後、この開発を手始めとして発展的に研究開発を行い、より具体的な広告効果が期待できる広告生成の実用化を目指すとともに、人工知能と人間のクリエイターの協業による新たな広告手法の研究 / 開発を進める予定。
株式会社電通
URL:http://www.dentsu.co.jp/
2017/05/18
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