京都文化協会とキヤノンの共同による「綴プロジェクト」が米国に渡った文化財の高精細複製品での“里帰り”を実現

「四季山水図屏風」(上)と「韃靼人狩猟打毬図屏風」(下)

特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン株式会社が共同で取り組んでいる「綴プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)は、第10期作品として、米国サンフランシスコ・アジア美術館所蔵の「四季山水図屏風」と「韃靼人狩猟・打毬図屏風」の高精細複製品を京都国立博物館(京都府京都市東山区茶屋町527)へ寄贈した。両作品は、京都国立博物館 平成知新館のグランドロビーで公開が開始されており、2017年9月3日(日)までの展示が予定されている。
京都文化協会が主催し、キヤノン株式会社が共催して推進している「綴プロジェクト」は、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的とした社会貢献活動だ。屏風 / 襖絵 / 絵巻物など、古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細複製品を制作して寄贈。2007年から開始され、今回の作品を含めて現在までに全35作品を寄贈している。
今回、制作対象として選ばれた「四季山水図屏風」は室町時代の式部輝忠の作品。一方の「韃靼人狩猟・打毬図屏風」は桃山時代の狩野宗秀の作品と伝わっている。両作品のオリジナルは海を渡って、現在は米国・サンフランシスコ・アジア美術館に所蔵。今回、高精細複製品が京都国立博物館に寄贈されたことで、高精細複製品というかたちでの文化財の“里帰り”が実現したこととなる。これらの作品は、9月3日(日)までの公開期間の終了後も、随時展示などで活用される予定。
綴プロジェクト
URL:http://global.canon/ja/tsuzuri
2017/07/04
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