Amazon、出版社に義務付けていた「同等性条件」を撤廃

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公正取引委員会は15日、Amazon.co.jpウェブサイト上で電子書籍の配信事業を行っているアマゾン・サービシズ・インターナショナル・インク(ASII)から、電子書籍を取り扱う出版社や流通業者との間で取り交わされる契約の「同等性条件」について、「自発的な措置を講じる」という報告を受けたと発表した。

この「同等性条件」とは、出版社などが電子書籍をAmazon以外のプラットフォームで販売する場合、小売価格や品揃え、機能、ビジネスモデルなどをAmazonよりも有利な条件で提供できないというもの。契約によってAmazon側が最も有利となる条件を相手にのませるという、公正な競争を阻害する条件であり、「最恵国待遇」や「最安値条項」と呼ばれていた。

日本では公正取引委員会が、この条件によって他のプラットフォームでの値下げやサービス向上の制限、電子書籍配信事業者間の競争を歪めるなどの弊害が出ることを問題視し、2016年8月には立ち入り調査も行っていた。

ASIIは「同等性条件に係る出版社等の義務に係る規定を行使しない」などとしており、今後は電子書籍の販売において各サービスの価格やサービス面での競争が活発になると見られ、電子書籍を利用する消費者にとって、これからの市場がより楽しみになることとなった。

発表資料

URL:http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/aug/170815.html

2017/08/16

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