和田誠氏の作品を中心に日本のイラストレーションの歴史を紹介する展覧会がスタート

「和田誠と日本のイラストレーション」ポスター
イラストレーターたちの似顔絵は和田誠氏が手掛けたもの
(2017年 / デザイン:矢吹申彦)

2017年9月9日(土)から10月22日(日)まで、たばこと塩の博物館 2F 特別展示室にて「和田誠と日本のイラストレーション」が開催される。「週刊文春」の表紙デザインなどで広く知られる和田誠氏の作品を中心に、同氏と交流のある多くのイラストレーターの作品も展示。約200点の作品を通じて、日本のイラストレーションの歴史が紹介される。開館時間は10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)で、入館料は大人・大学生100円 / 小中高生・満65歳以上50円。月曜休館で、9月18日(月・祝)と10月9日(月・祝)は開館し、それぞれ翌日の9月19日(火)と10月10日(火)が振替休館となる。
和田誠氏は、多摩美術大学在学中の1957年に、当時グラフィック・デザイナーの登竜門であった日宣美賞を受賞してプロの道へと進んだ。1959年にライトパブリシティにデザイナーとして入社し、「ハイライト」のパッケージデザインなどで活躍。東京イラストレーターズ・クラブを結成するなど、1960年代にはまだ知名度が高くなかった“イラストレーター”という職業をアピールし、その仕事の幅を広げることに貢献した。1968年にフリーランスへと転身後も、星新一氏をはじめとする著名な作家の数々の書籍の装幀 / 装画やポスターなどで精力的に手腕を発揮。1977年5月から描き始めた「週刊文春」の表紙は、2017年7月に2000作目へ到達している。
本展は、このように日本のイラストレーション界の中心で、多くの後輩イラストレーターにも影響を与えてきた和田氏の足跡を辿りながら、日本のイラストレーションの歴史を振り返る企画。2010年に開催された展覧会「和田誠の仕事」では、「地にはピース」をリメイクしたイラストレーションの制作風景の映像が公開されたが、今回はこの映像とあわせて未公開の制作風景も上映される。

和田誠氏が高校2年生の頃に作った教師の似顔絵による時間割表(1953年)

ピースの雑誌広告シリーズのポスターバージョン(1963年)

「週刊文春」1977年5月12日号
(表紙:和田誠)

「週刊文春」2017年7月20日号
(表紙:和田誠)

横尾忠則氏を表紙モデルにした「話の特集」(1981年)。
この雑誌で和田誠氏はアートディレクターを担当。
「イラストレーション=○○」とイラストレーターの名前を記載するなど、
イラストレーションをアピールした

■期間:
2017年9月9日(土)~10月22日(日)

■開催場所:
たばこと塩の博物館 2F 特別展示室
東京都墨田区横川1-16-3

■問い合わせ先:
たばこと塩の博物館
tel. 03-3622-8801
url. https://www.jti.co.jp/Culture/museum/
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