布地に墨汁を塗って黒い下地にする独自の技法が特徴的な松永賢氏の個展「love passion」

2018年1月31日（水）から2月19日（月）まで、日本橋高島屋 6Fの美術画廊Xにて「love passion 松永賢展」が開催される。独学で絵画を学び、ユニークな技法と作風を特徴とする“異色の画家”の松永賢氏による個展。松永氏は主に地元の中部地区のギャラリーで発表を続けており、東京で作品を鑑賞できる機会は少なく、特に今回の会場の高島屋では初の個展となる。

松永賢氏は、1966年愛知県生まれの画家だ。松永氏の作品づくりでは、綿や麻などの布地に墨汁を塗って黒い下地をつくり、その上から墨の黒を消し込むように油彩で陰影を施して、モノクロのモチーフを浮かび上がらせていく。描かれるのは若い女性像を中心とした人物のほか、昆虫や馬などの生き物たち。画中の少女たちが放つ、まるで人々の心を見透かすような黒く光る眼差しは、真理を見極めようとする冷徹さよりも、むしろ清濁のすべてを受け入れる慈愛と覚悟に満ちている。

本展では、近作と新作を合わせて10余点を展示。東洋と西洋の狭間の無国籍なエキゾチシズムや、一見すると背徳的なエロチシズムを漂わせているように感じられる作品が多いが、その内側にはピュアな魂が横たわっている。

■期間：
2018年1月31日（水）～2月19日（月）

■開催場所：
美術画廊X
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋 6F

■問い合わせ先：
日本橋高島屋
tel. 03-3211-4111（代表）
url. https://www.takashimaya.co.jp/tokyo/