アドビ、バウハウスの巨匠たちによる5つのフォントを再現してAdobe Typekitで提供

「ADOBE HIDDEN TREASURES」特設Webサイト
https://adobehiddentreasures.com/jp/

アドビシステムズ社は、バウハウスデッサウ財団とのパートナーシップを通じ、バウハウスの巨匠が未完成なかたちで遺した5つの書体を、欧文フォントとして再現した。Adobe Creative Cloudメンバーに向けて、5つのうち2つのフォントがAdobe Typekitで提供を開始済み。残り3つのフォントは、今後数カ月の間に順次公開が予定されている。
今回再現されたフォントは、バウハウス・デザイン学校から発見されたタイポグラフィのスケッチや未発表の文字の断片をもとにデザインされた。それらは1932年にナチスによって学校が閉鎖されて以来、ずっと書庫に眠り続けていたものだ。著名な文字デザイナーであるErik Spiekermann氏とその門下生によって、美しく精緻なアルファベットとして仕上げられ、デジタル化された。
先行して提供が開始された2つのフォントは「Joschmi」と「Xants」。「Joschmi」は、1923年のバウハウス展のポスター作成者などとして名高いJoost Schmidt氏による書体で、復刻版フォントはFlavia Zimbardi氏が制作した。「Xants」はCinzano、Motta、Illy、Olivettiなど数々の著名なブランドのアートワークを生み出したXanti Schawinsky氏による書体で、復刻版フォントの制作はLuca Pellegrini氏が担当している。
これらの2つのフォントのデザインは、今回のプロジェクトの特設サイトにて、任意の文字を入力してシミュレーション確認することも可能。残る3つのフォントのうち、次回はCarl Marx氏が手掛けたフォントのリリースが予告されている。
なお、同社では、これらの復刻されたタイポグラフィセットを用いたデザインを募集するコンテストも順次開催を予定(http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/59319)。ドイツのデッサウにあるバウハウスで優秀作品を集めた展示会が実施され、大賞受賞者にはバウハウス遺産群を巡る旅や賞品が進呈される。

「Joschmi」

「Xants」

アドビシステムズ株式会社
URL:https://adobehiddentreasures.com/jp/
2018/06/12
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