Apple、元日のApp Store売上高は過去最高。一方、業績予想の下方修正で株価は歴史的下落

2018年9月のApple Special Eventでのティム・クック

米Appleは、2018年末のホリデーシーズンと2019年1月1日のApp Storeの売上が記録的なものになったと発表した。一方、2018年10-12月期全体の売上については、当初の売上高見通しから下方修正することとなった。
クリスマスや大晦日などを含むホリデーシーズンでは、App Storeでアプリやゲームなどに12.2億ドル(約1300億円)が費やされ、元日だけでは3.22億ドル(約350億円)を売り上げたApple。元日の売上は過去最高のものとなっている。

カテゴリーではゲームやセルフケア関連の人気が高く、ゲームでは人気バトルロイヤルFortniteとPUBGがBrawl Stars、Asphalt 9、Monster Strikeなどと共に多くダウンロードされている。

App Storeイメージ

そのほか、Apple Musicやクラウドサービス、Apple Pay、App Storeの検索広告ビジネスなども好調だったとしている。

しかし、Apple全体では2018年10-12月期の売上は低迷、CEOティム・クックからのレターという形で、業績予想の下方修正を発表している。

売上が予測よりも下回った原因として、前年とiPhoneの発売時期が異なったこと、ドルの為替の問題、一気に多数の新製品を投入したことによるユーザーのiPhone買い控えなどをあげている。中でも、最も影響があったとみられるのは、新興国、とりわけ中国の景気減退だ。

中国の景気が2018年後半に減速すると同時にiPhoneの売上も減少している。これは、中国単体の問題だけではなく、中国とアメリカの貿易戦争の影響も大きい。また、多くのアナリストが予想を外したように、iPhone XRが売上の大半を占めるという期待が外れたことも影響しているだろう。

Appleは販売台数を発表していないが、売上は期待に遠く及ばないと報じられているiPhone XR

Appleはそれでも、iPhoneやApple Watch Series 4、iPad Proなどのアップル製品は中国のユーザーから高い評価を受けていて、中国での事業は明るい未来があるとしている。

業績予想の下方修正を受けて市場は大きく反応、Appleの株価は大幅な下落となった。iPhoneで革新的な機能やデザインを生み出せなくなっている昨今のApple、成長を続けられるかどうか、2019年は大きな節目となる可能性が高くなっている。
発表資料
URL:https://www.apple.com/newsroom/2019/01/app-store-caps-record-breaking-2018-with-blockbuster-holiday-week/
URL:https://www.apple.com/newsroom/2019/01/letter-from-tim-cook-to-apple-investors/
2019/01/04
MdN DIのトップぺージ