LG電子、ディスプレイをまるごと収納できるロール式OLEDテレビを発表。2019年中に製品化か

LG電子が1月7日(米国時間)、ラスベガスで開催中の“CES 2019”において世界初となるロール式OLEDテレビ「LG SIGNATURE OLED TV R」を発表した。具体的な発売時期や価格は公表されていないが、2019年中に製品化される見込みとのこと。

壁紙テレビと呼ばれる
「LG SIGNATURE OLED TV W」

近代化に伴いディスプレイの解像度は向上をつづけ、消費者がより没入型の視聴体験を求める流れからテレビの画面サイズも着実に拡大を続けてきている。しかしその大型化は視聴していないときでも“大きな黒い長方形”が室内に存在することを意味し、製造業者はこれを目立たなくするために薄型化や壁掛け式など様々な工夫をこらしてきた。

LG電子は2017年、わずか2.57mmの壁紙のような有機ELテレビ「LG SIGNATURE OLED TV W」を発表し、この“使っていないときのテレビ”の存在感を極限まで縮小したかに見えたが、今年発表されたのは“ディスプレイ領域が完全に見えなくなる”新型テレビだ。新型テレビに搭載されている“曲がる・丸められるディスプレイ”は、CES 2016、CES 2018でもプロトタイプが公開されており、LG電子は何年も前からこの「巻き取り式ディスプレイ」の開発を続けてきたようだ。
新しく発表された「LG SIGNATURE OLED TV R」は、ロールアップボタンをタッチすることで、Full View、Line View、Zero Viewの3つの異なる表示モードへと変化する。

「Full View」では、65インチ4Kの大型ディスプレイが、コントラスト・奥行き・リアリズムを最大限に引き出し、息をのむような美しい映像を提供。Amazon Alexaとも連係し、AirPlay 2やHomeKitもサポートすることで、ユーザーはAppleデバイスからビデオ、音楽、写真などを直接テレビ画面で再生することもできる。

「Line View」では、ディスプレイの大半がボックス内に巻き取られ、わずかに残った横長の画面の中に時計や天気、音楽のコントロールといった特定のタスクを表示する。時間や天気をひと目で確認するにはクロックモード、スマートフォンから共有する家族の写真を楽しむにはフレームモード、リラックスした雰囲気を作り出したいならムードモードなどカスタマイズも可能だ。

そして「Zero View」にすると、65インチの画面はすべてボックス内に格納され、まるで金属製のチェストのような外観へと変化する。この状態でも音楽やオーディオコンテンツの利用は可能。

LG電子は、これを次世代のホームエンターテイメントを再定義するものとして、2019年中にも製品化に乗り出す構えだ。
LG Electronics
URL:http://www.lgnewsroom.com/2019/01/lg-ushers-in-the-tv-of-tomorrow-with-worlds-first-rollable-oled-tv/
2019/1/8
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