熾烈な争いのQRコード決済サービス、利用率は楽天ペイ、PayPay、LINE Payがトップ3

楽天ペイイメージ

MMD研究所は、QRコードを読み取ることで決済が可能になるQRコード決済サービスについて、「2019年2月 QRコード決済サービスの利用に関する調査」を実施し、その結果を公開している。調査対象はスマートフォンを所有している20歳~69歳の男女887人、調査期間は2019年1月8日~1月10日。
スマートフォン所有者が「現在利用している」QRコード決済サービスでは、「楽天ペイ」(9.4%)、「PayPay」(8.1%)、「LINE Pay」(7.9%)、「d払い」(6.9%)、「Amazon Pay」(3.7%)、「Origami Pay」(2.9%)がトップ5という結果になった。

MMD研究所調べ

「楽天ペイ」は2016年10月スタートで、楽天スーパーポイントとの連携などで着実にユーザーを増やしてきたが、「PayPay」は2018年10月サービス開始ながら「100億円キャンペーン」で一気にユーザーを獲得することに成功している。また、「LINE Pay」はLINE株式会社の、「d払い」はdocomoという基盤があるのが強みだ。

一方、「Origami Pay」も吉野家で牛丼が半額になるなどの半額キャンペーンを継続して行っているが、ユーザー獲得の起爆剤にはなりきれていない現状が浮き彫りとなった。

男女別に見てみると、上位5中4つは男性のほうが多かったが、「d払い」のみ女性の方が多いという逆転現象が起きていた。

また、QRコードを決済サービスを利用する理由としては「ポイントがたくさん貯まる」「普段使っているサービスとポイントが連動」といったお得感、「会計がスピーディに終わる」「クレジットカード登録をすればカードを出さなくて済む」などと便利さ、「キャンペーンを知って興味を持った」という広告戦略の効果によって利用につながっていることが分かっている。

逆にQRコード決済を利用しない理由としては「クレジットカードで十分だから」(43.1%)、次いで「現金で十分だから」(23.6%)、「個人情報や決済情報が漏洩しないか不安だから」(21.6%)がトップ3。現状で不便を感じていない人や、セキュリティ面でのリスクを感じている人も多いことが分かる。

実際にPayPayではクレジットカードの不正利用や20%還元が認められないといった不備が多く、華々しいキャンペーンの裏で、脆さも露呈することになっている。

PayPayは2月12日から100億円キャンペーンの第二弾を開催。前回のキャンペーンほど旨味は多くないが、大々的な広告により業界1位の座を狙っている。
発表資料
URL:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1773.html
2019/02/06
MdN DIのトップぺージ